帯広市教育研究会が教育講演会 思いの伝え方を学ぶ 講師に大通幼・藪理事長
(関係団体 2017-09-12付)

帯広市教育研究会教育講演会
藪氏は、相手に自分の考えがしっかりと伝わる方法などを伝授した

 【帯広発】帯広市教育研究会(辻淳郎会長)は六日、帯広市民文化ホールで教育講演会を開いた。同会会員など約七百人が参加。元HBCアナウンサーで相愛学園大通幼稚園(札幌市)理事長の藪淳一氏が「ワンランク上のコミュニケーション~伝わる・引き出す・感じ取る」と題して講演し、様々なワークや演習を行い、コミュニケーションを上手に取る方法を伝えた。

 教育講演会は、多様な教育課題に対応できるよう市内の教職員が一堂に会し研修を深め、自らの資質の向上を図るとともに、市内の学校教育の一層の振興を目指すことを目的に毎年開催しているもの。この日は、同会会員をはじめ、市内小・中学校の教職員など約七百人が参加した。

 開会に先立ち、帯広市教委の嶋﨑隆則教育長があいさつ。同会のこれまでの活動をたたえた上で「今後もますます自己研鑚を積み、さらなる研修の充実に向けてまい進してほしい」と期待。「教育委員会としても、教職員などの多くの人と互いに協力しながら帯広らしい教育の推進に尽力したい」と呼びかけた。

 開会式では、辻会長が登壇。創立五十周年を迎えた同会の歴史を振り返り、これまで先人たちが築き上げてきた同会が今後も充実した活動を推進していくことを祈念した。

 引き続き、藪氏が「ワンランク上のコミュニケーション~伝わる・引き出す・感じ取る」と題して講演した。はじめに、コミュニケーション能力を自己評価するワークを実施。参加者は、コミュニケーションにおいて得意・不得意なことや将来的にどのようにコミュニケーションを取れるようになりたいかなどについて振り返った。

 その上で、藪氏は「自身の得意な部分はそのまま大切にし、さらに伸ばしていってほしい。苦手な部分に関しては、この講演会で少しでもヒントを得ていただき、課題解決につなげてもらえれば」と呼びかけた。

 さらに「(コミュニケーションには)共有するや共感する、分かち合うといった意味が含まれている。相手の心を読み取って自分の思い・考えを発信し、相手がそれをしっかり受信することでコミュニケーションが成立する」と説いた。

 また、コミュニケーションの失敗例として、相手に自分の意思をうまく伝えられない「ミスコミュニケーション」とコミュニケーション自体が行われていない、成立していない「ディスコミュニケーション」の二点を紹介。その上で、相手に意思をうまく伝えるポイントとして、①発生・発音②表現のバリエーション③言葉遣い④組み立て―の四点を示し、様々な演習を交えながら、コミュニケーションの在り方や相手にうまく伝わる話し方を伝授した。

 参加者からは「聞き手のためにもきちんとした発声・発音が大切であることが分かった。今後は、日々意識して子どもたちと接していきたい」「あらためて言葉を正しく効果的に用いる大切さを実感した」などの感想が寄せられた。 

(関係団体 2017-09-12付)

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