空知局29年度管内教育実践表彰 4団体、1個人に栄誉
(道・道教委 2018-01-23付)

 【岩見沢発】空知教育局は、二十九年度空知管内教育実践表彰の受賞者を決定した。団体は、三笠市立三笠小学校・三笠市立三笠中学校など四団体、個人では滝川市立東小学校の行徳泰恵教諭を選出。表彰式は、二月七・九日に各受賞者の所在地で執り行う。

 受賞団体・個人の功績概要はつぎのとおり。=敬称略=

【団体】

▼三笠市立三笠小学校(岡山宏文校長、児童数二四八人)

▼三笠市立三笠中学校(杉原賢校長、生徒数一三一人)

 道内初のコミュニティ・スクール指定校として、学校運営協議会を基盤に、地域社会・保護者が一体となった地域に根ざした学校づくりに努め、大きな成果を上げている。

 特に、共通の学校教育目標である「三笠を知り、三笠を愛し、三笠に誇りをもち、三笠の発展に尽くそうとする子どもの育成」に向け「地域を題材にした“地域科”および“国際科”の実施」「九年間を見通した学習規律やシラバスの作成」「中学校英語教諭による小学校への乗り入れ授業」など、小中一貫教育の具体的な取組を組織的に推進していることは高く評価されている。

 また、地域住民および保護者によるボランティアを活用した放課後および長期休業中の学習支援や三笠市が発祥の地である「北海盆踊り」の指導は、地域の教育資源を効果的に活用するとともに、学校・家庭・地域が総がかりで子どもを育てる実践として称賛されている。

▼栗山高校(髙橋尚紀校長、生徒数一八八人)

 前身の私立栗山裁縫学校を礎に、昭和四年に公立栗山実科高等女学校として開校後、昭和二十五年に北海道栗山高校と改名し、定時制課程普通科、全日制家政科、定時制課程農業科の併置、閉科等を経ながら、現在に至るまで、空知管内だけでなく全道各地において、地域を支える人材の育成に大きな成果を上げている。

 特に、平成二十七年度から三年間は、道教委の「小中高一貫ふるさとキャリア教育推進事業」の推進校として、地域と連携したインターンシップや地域人材を活用した「くりやま塾」の開催、小中高が連携したキャリア体験発表会などを通じて、地元を支える人材を育成する教育実践を行い、高く評価されている。

 また、同事業の一環としての小中高が連携した町内一斉清掃、小中高と幼稚園が連携したエコキャップ運動などのボランティア活動、そして、栗山町立の北海道介護福祉学校との連携による福祉に関するテーマ学習など、地域と連携した教育活動は、学習成果を地域社会へ還元する実践として賞賛されている。

▼芦別市立図書館 図書館友の会「ピーターパン」

 平成八年四月、図書館行事に積極的に参加していた子育て中の母親たちが中心となって発足させたボランティア集団として、家庭、地域と図書館を結び、芦別市の子どもたちが読書の楽しさを知り、自ら進んで読書に親しむことができる環境をつくることに尽力している。

 特に、「子どもが喜ぶ本を図書館に増やそう」と平成八年度から「古本市」を主催、運営し、その収益金で児童書を購入して図書館に寄贈を続けている。「古本市」が図書の循環システムとして機能し、それによって子どもたちが新しい図書にふれられることが市民に高く評価されている。

 また、長年、図書館ボランティアとして図書館行事を支え、子どもたちだけでなく、保護者も安心して参加できる雰囲気づくりにも大きく寄与しており、社会教育を実践する団体として、称賛されている。

【個人】

▼行徳泰恵(滝川市立東小学校教諭)

 授業改善推進チーム活用事業における推進教員として、勤務校の滝川市立東小学校をはじめ市内二校において、各校の教職員および他の推進教員と連携を図るとともに、チーム・ティーチングによる授業を通して各学校の授業改善に取り組み、大きな成果を上げている。

 特に、児童の実態から課題をとらえた「“課題提示”“まとめ”“振り返る活動”を位置付けた指導過程による授業づくり」を授業改善の重点に据え、個に応じた指導の充実を図るとともに、工夫を凝らした教材および宿題を学級担任へ提供するなど、これまでの取組内容は高く評価されている。

 また、空知管内をはじめ三管内において、小学校教員として高い専門性と実践的指導力で長年にわたり道内の子どもたちの教育に取り組むとともに、平成二十九年には、道立教育研究所主催の「管内研修センター等連携」研修講座において、授業改善推進チーム活用事業における授業改善の取組の成果を発信するなど、授業改善に真摯に取り組む姿は、他の教職員の模範として称賛されている。

(道・道教委 2018-01-23付)

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