剣淵町の30年度教育行政執行方針 小・中へ学校司書を配置 施設改修基本計画策定に着手
(市町村 2018-03-16付)

剣淵町教委半田幸清
剣淵町教委・半田幸清教育長

剣淵町の30年度教育行政執行方針

 【旭川発】剣淵町教委の半田幸清教育長は、二日開会の第一回町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。三十年度から、図書の充実と図書利用サービスの向上を図り、小・中学校に学校司書を配置して、図書室を活用した学習の充実、絵本の館や読み聞かせサークルなどと連携した読書活動の推進に取り組むことや、学校施設長寿命化計画で小・中学校校舎・体育館と学校給食センターの改修の方針と概要を明らかにする施設改修基本計画の策定に着手することなどを表明した。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▽学校教育

 学力向上に関しては、学習規律の定着(剣淵スタンダード)をはじめ、「わかる・できる」授業を目指す授業研究、授業公開と教職員の相互参観、全国学力テストなどを活用した指導工夫改善計画に基づく個別・習熟度別学習指導などを進める。

 特別支援教育の充実については、小・中学校に特別支援職員を配置し、必要とする児童生徒の生活・学習面の支援の充実を図る。

 英語教育については、小学校の授業時間を確保して先行実施する。英語指導助手(ALT)は、小・中・高校の英語授業と保育所・小学校での英語活動の補助指導、一般対象の英語講座の指導に活用する。

 道徳の指導に当たっては、人権教育を充実させるとともに、異年代や障がいのある人たちとの交流学習を通じて、障がいのある人たちが社会の構成員であることを学び、多様性を尊重する意識を高める。

 剣淵高校では、農場用ホイルローター、スプレイヤーの農業用機械の購入を計画。医療的ケアの指導ができる看護師の資格をもつ教員の配置、先進校視察などを進め、教育内容の充実を図る。

 新たに策定した学校施設長寿命化計画では、築四十年が経過し老朽化が進んでいる小・中学校校舎・体育館と学校給食センターの改修の方針と概要を明らかにする施設改修基本計画を策定する。

 また、三十年度は、高校正面玄関ポーチおよび体育館フェンスの修繕工事、教員住宅の改善改修工事を実施する。

 学校保健については、新たに、子どもたちの生活習慣病の予防などを目的として、小学校五年生と中学校二年生を対象とした血液検査を実施する。

 学校図書館については、三十年度から、小学校に加え中学校にも学校司書を配置し、図書の充実と図書利用サービスの向上、図書室を活用した学習の充実、絵本の館や読み聞かせサークル等と連携した読書活動の推進に取り組む。

 教職員の指導力の向上については、採用後の各段階に応じて身に付けるべき資質・能力を明らかにした教員育成指標に基づき、効果的な研修機会を確保する。

 新たに学校における働き方改革に関するアクションプランが策定されるので、校務のICT化や業務改善のほか、部活動の休養日設定・外部指導者の配置、地域による学校支援などの取組によって教職員の負担軽減を図り、教員が子どもと向き合う時間の確保に努める。学校の長期休業期間中の学校閉庁日についても実施を検討する。

 小中連携・一貫教育では、小・中学校間で、育成したい子ども像の共有、学習指導や生徒指導上の課題の共有、双方の学校教育目標・学校経営方針・学校評価の理解共有、さらには、義務教育九年間の系統的・継続的な教育課程の編成、教科ごとの小中教員の乗り入れ授業、小学生の中学校登校学習などの取組に関する合同の調査研究と協議を進める。

 ネットトラブルやネット被害、ネットいじめの防止のために、児童生徒および保護者を対象としたネット被害防止講座の開催、ネットコミュニケーション見守り活動の一環として行う情報モラルやマナー指導、子どものネット利用状況調査、家庭でのフィルタリングと利用ルールづくり、ネットパトロールなどを推進する。

 三十年度から、子どもの教育に対する課題や目標を学校と地域が共有し、学校を支援する取組を充実させることを目的として、学校運営へ地域の方々が参加する仕組みである学校運営協議会(コミュニティ・スクール)を小・中学校合同で設置する。

 地域の人たちが学校の授業や部活動・学校行事などの支援、子どもたちの放課後や土曜日の学習や体験活動の支援などを行う地域学校協働活動を推進するため、教育委員会内に推進コーディネーターを配置した。 

(市町村 2018-03-16付)

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