湧別町の30年度教育行政執行方針 義務教育学校を開校 ALT増員し3人体制に (市町村 2018-03-16付)
湧別町教委・刈田智之教育長
【網走発】湧別町教委の刈田智之教育長は、七日開会の第一回町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。四月に開設する義務教育学校「芭露学園」について、教科担任制を導入するなど、個の能力をさらに伸ばす取組を進めていく方針を示した。また、外国語活動、外国語科の実施に向け、外国語指導助手を増員し三人体制とすることを明らかにした。
執行方針の概要はつぎのとおり。
◇
▼地域に期待、信頼される学校づくり
子どもたちが安全で快適な学校生活を送ることができるよう、学校、家庭、地域が互いに連携し、質の高い教育活動を推進していく。
教員には、分かる授業の実践を基盤とした校内研修の充実はもとより、各種研修会や研究会などへの参加を促進し、指導力の向上を図っていく。
また、ことし四月には、義務教育学校として「湧別町立芭露学園」が開設されるが、九年間一貫した教育目標のもと、教科担任制を導入し、各教科の専門性を生かした指導によって、学びの連続性が生まれ、個の能力をさらに伸ばすことができるよう取り組んでいく。
本町では、小中一貫教育を推進し、中学校の部活動でも少年団・部活動が一貫性をもって活動することが望まれることから、町内中学校および義務教育学校における“オール湧別”で活動ができるよう部活動の在り方について検討を進めていく。
▼学校教育における学力向上への取組
学力向上への取組として、全国学力・学習状況調査および標準学力検査の結果から、児童生徒の学力の成果と課題を詳細に分析し、明らかになった課題解決に向け、授業改善や家庭学習習慣の確立を進めていく。
放課後や長期休業を活用した補充学習をはじめ、チーム・ティーチングや習熟度別学習、学力向上支援員を積極的に活用しながら、児童生徒一人ひとりの学習内容の確実な定着が図られるよう取り組んでいく。
学校図書室の充実を図るため、町立図書館司書による学校図書室支援事業を継続し、児童生徒への読書活動の推進による学力向上に繋げていく。
▼安全・安心な学校づくりの推進
教職員の時間外勤務時間等の縮減に向けて、道教委が導入を推奨する校務支援システムについて、現在の二校から小規模校を除く七校へ拡大を図る。
▼特別支援教育
特別な教育的支援を必要とする児童生徒一人ひとりの能力、特性に応じた個別の指導計画と支援計画を整備し、教育のみならず、医療、福祉、保健などを含めた関係機関が連携を図り、計画的・組織的な教育活動を推進していく。
また、特別な支援を必要とする児童生徒の学習や学校生活を支援する特別支援教育支援員については一人増員し、担任と連携しながら個に応じた支援体制の充実を図っていく。
▼中高一貫教育の充実
中高一貫教育の理念である「地域の子どもは地域で育てる」のもと、中学校二校と義務教育学校、湧別高校、地域が一体となって、より一層の充実と発展を期すことができるよう支援していく。
▼湧別高校への支援
本年度も、インターネット学習や生徒が企画して実施を希望するイベントなどにも引き続き支援を行うとともに、生徒との意見交換を行って、さらなる魅力向上につながる支援について、柔軟に対応し、入学者の確保につなげていきたいと考えている。
▼国際理解教育の推進
外国語指導助手については、一人増員し三人体制として、町内の小・中学校および義務教育学校ならびに湧別高に派遣し、生きた英語を学ぶ授業のサポートをするとともに、町内における国際理解教育の推進に努めていく。
▼学校運営協議会の設置
小・中学校適正配置計画を基本に、次代を担う子どもたちが明るく、たくましく、心豊かに育つための教育環境づくりを目指し、地域とともにある学校づくりを進めるため、開盛小学校、富美小学校に続き、ことし四校の小・中学校および義務教育学校を指定校として、学校運営協議会(コミュニティ・スクール)を設置し、行い、地域住民が学校の諸活動により一層活発に参画するための支援の充実を図っていく。
(市町村 2018-03-16付)
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