上富良野町30年度教育行政執行方針 上富良野小に支援員配置 ALTの指導の在り方工夫
(市町村 2018-03-16付)

上富良野町教委服部久和
上富良野町教委・服部久和教育長

 【旭川発】上富良野町教委の服部久和教育長は七日、第一回定例町議会で三十年度教育行政執行方針を説明した。児童一人ひとりへの細やかな支援を図るため学習支援員を上富良野小学校に二人配置するほか、小学校三~六年生の外国語活動を週に一時間増加して授業に対応するとともに、外国語指導助手(ALT)の小・中学校への配置や効果的な指導の在り方の工夫を図ることなどを表明した。

 教育行政執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の推進

 二十九年度末は上富良野西小学校、三十年度末は残る三校に導入するコミュニティ・スクールの確かな運営に努める。

 教職員の超過勤務や中学校の部活動など、教職員の日常の業務を見直すとともに、夏休みに学校閉庁日を設定する。

 確かな学力の向上について、各学校では、全国学力・学習状況調査や様々な検査などの分析から確かな学力の育成プランを作成し、学力向上の目標を設定するとともに、日常の学習における具体的方策を全校体制で進める。

 認定こども園や保育園からのスムーズな接続、小一プロブレムへの対応など、児童一人ひとりへの細やかな支援を図るため、学習支援員を上富良野小学校に二人配置する。

 「特別の教科 道徳」を中心として、教育課程全体で心情にふれる教育の充実を図るとともに、保護者などへの授業公開に努め、家庭と連携した取組を進める。

 たくましい体づくりについては、保健福祉課の食育推進計画やかみふっ子健診との連携、栄養教諭を中心とした学校全体での食育と健康な体づくりの指導を、家庭などの協力も得て推進する。

 児童生徒の指導などについては、学校・家庭・地域と関係機関の連携によって、教育相談の実施や相談体制の充実を図る。

 いじめは、学校・家庭・関係機関との連携や、アンケート調査の計画的・複数回の実施など、様々な取組を通して迅速、かつ組織的な対応を継続する。

 また、児童生徒や保護者からのいじめなどの相談に電話で応じる〝かみふらのあんしんライン〟に加え、新たに郵便での相談にも応じることができるよう、子どもSOSミニレターの取組を進め、相談体制の充実を図る。

 不登校では、上富良野中学校に心の教室相談員とスクールカウンセラーを引き続き配置するとともに、適宜、学校教育アドバイザーが学校や保護者・地域との相談に対応する。

 複式教育については、東中小学校の特色ある学校づくりなどへの支援、少人数のよさや地域の環境を生かした教育活動を進め、特認校として、魅力ある学校づくりへの支援を進める。

 特別支援教育については、医療や福祉関係と連携した早期からの教育支援体制を充実するとともに、合理的配慮に基づいた基礎的環境の整備や保護者との合意形成を大切にした教育相談を充実し、児童生徒にとってより適正な教育環境の提供に努める。

 学校の指導体制については、個別の指導や交流および共同学習の円滑な実施に向けて、本年度も、上富良野小学校と上富良野西小学校、上富良野中学校に特別支援教育指導助手を引き続き配置する。

 また、上富良野小学校に設置している言語通級指導教室(ことばの教室)をより効果的に運営し、通常学級に在籍する児童の困り感の改善を図る。

 国際理解教育および外国語教育については、一昨年から二人のALTを小学校・中学校に配置している。本年度から始まる新学習指導要領の先行実施によって、小学校三~六年生の外国語活動が週に一時間増加となる。増加する授業に対応できるよう、ALTの小・中学校への配置や効果的な指導の在り方の工夫を図る。

 上富良野高校の振興については、きめ細やかな学習指導や進路指導などの教育や、町内事業所の協力を得て行っている生きるカを養うキャリア教育に継続して取り組む。

(市町村 2018-03-16付)

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