「チーム学校」体制整備へ 道教委がSCガイドラインなど作成 支援充実に向け活用呼びかけ(道・道教委 2018-04-27付)
道教委は、『スクールカウンセラー(SC)ガイドライン』『スクールソーシャルワーカー(SSW)ガイドライン』を作成した。SC、SSWの職務内容や効果的な活用のポイント、業務遂行に当たって配慮すべき事項などをまとめた。ガイドラインを参考にして、SC、SSWを積極的に活用し、教職員がチーム一丸となって問題を抱えた児童生徒の支援の充実を図っていくよう期待している。
道教委は、七年度から国の調査研究事業でSCの配置を開始。十三年度からは国の補助事業としてスクールカウンセラー活用事業を実施し、各市町村教委および学校からの希望に基づき、可能な限り希望のあった全校に定期的な配置を行っているほか、未配置校に対しても必要に応じてSCの派遣を推進している。
一方、SSWについては、二十年度から国の調査研究事業としてスクールソーシャルワーカー活用事業を実施し、希望する市町村への配置を推進。二十六年度からは、道教委でもSSWを任用し、未配置の市町村や道立学校への支援を拡充するとともに、エリア・スーパーバイザー体制の整備や連絡協議会・地域別研修会の開催などによって、SSWの質の向上に努めている。
両ガイドラインでは、SC、SSWの職務内容や効果的な活用に向けたポイント、業務遂行に当たって配「慮」すべき事項などを整理。
これまでの取組を踏まえ、今後の方向性として、学校や教員がSC、SSWといった心理、福祉などの専門スタッフと連携・分担する「チーム学校」体制を整備し、学校の機能を強化していく重要性を挙げている。
効果的な活用を図るためのポイントでは、SC、SSWとの連携、本道における配置の形態、道教委の支援体制などを記載。学校長の役割として、配置のねらいや専門性などに関する教職員全員の共通理解、教育相談担当者の教員の位置付けと校務分掌の明確化、校内体制における位置付け、緊急支援が必要な場合の対応、学校種間の連携などを挙げている。
このほか、業務遂行に当たって配慮すべき事項として、児童生徒やその家庭のプライバシーに関する情報の守秘義務、学校との情報共有、家庭訪問の方法などの注意点を示した。
道教委は、いじめや不登校、子どもの貧困、虐待など、児童生徒が抱える課題の多様化を踏まえ「心理の専門家であるSCや福祉の専門家であるSSWを活用し、教職員がチームで問題を抱えた児童生徒の支援を行うことが重要」とし、ガイドラインを参考にしSC、SSWを積極的に活用するよう求めている。
(道・道教委 2018-04-27付)
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