雄武町30年度教育行政執行方針 雄武高存続に向け支援 開かれた学校へCSの導入検討
(市町村 2018-04-27付)

1雄武町豊田通敏
雄武町教委・豊田通敏教育長

 【網走発】雄武町教委の豊田通敏教育長は、三月上旬の第一回町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。雄武高校の存続と地域教育に根ざす高校づくりの推進に向けた高校主導によるプロジェクトチームが発足されることを踏まえ、積極的にかかわっていく方針を示した。また、開かれた学校づくりに向け、コミュニティ・スクール(CS)の導入を検討していく。

 執行方針の概要はつぎのとおり。

▼学校教育の充実

 確かな学力の育成について、児童生徒一人ひとりが主体的な学びを通して分かる、できるを感じられるよう授業改善を図るとともに、習熟度別指導や複数の教員が役割を分担しながら授業を行うチームティーチングなど、個に応じた効果的な指導の充実に取り組んでいく。

 放課後や長期休業中における補充学習の充実を図り、一人ひとりが意欲をもって学習に取り組めるよう支援していく。

 さらに、全国学力・学習状況調査や標準学力検査結果の分析から、課題となる観点や領域を明らかにし、授業改善や学習習慣の確立を通して、基礎学力の定着と活用力の育成を図っていく。

 健康な体の育成については、全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果に基づき、各学校における体力運動能力向上策への支援や生活リズムチェックシート、家庭学習の手引きの活用を図り、保護者と学校が密接な関係を築いて、生活習慣の把握と学習・生活・運動習慣の定着につなげていく。

 特別支援教育の充実については、特別支援教育支援員を継続配置し、特別支援学級および通常学級に在籍する特別な配慮を必要とする児童生徒の生活や学習の支援に努める。

 また、特別支援教育連携協議会や教育支援委員会と連携することによって、個々の教育的ニーズに対応したきめ細かな支援を行っていく。

 特別支援学校や道教委が実施している巡回教育相談や学校訪問事業を活用しながら、関係する福祉・医療機関との連携を深め、継続性のある特別支援教育の充実に努めていく。

 道徳教育については、道徳教育推進教師を中心に推進体制を確立し、道徳的な判断力、心情、実践意欲と態度を育てる教育課程を編成し、道徳の授業について一層の充実に努めるとともに、保護者や地域に学習の様子や学校の取組を積極的に公開していく。

 いじめは児童生徒を深く傷つけ、健全な成長を妨げるばかりか人権にかかわる重大な問題であることから、すべての教室にいじめがあり得ることを前提に、いじめ見逃しゼロを目指し、町いじめ防止基本方針の運用によって、いじめの問題に迅速かつ適切に対応していく。

 国際理解や外国語教育の充実については、教員に各種研修会への参加を促すとともに、引き続き外国語指導助手を小・中学校のほか、保育所および高校へ派遣し、基礎的・実践的なコミュニケーション能力の育成を図っていく。

 教職員の指導力向上のため、教職員の自主的研修活動を奨励する教職員教育振興事業のほか、小中高連携委員会や教職員で構成する学校教育振興推進協議会への活動支援などの措置を講じながら、学校の活性化を図りつつ、その成果が児童生徒に反映されるよう適切な対応を進めていく。

 開かれた学校づくりの推進について、学校においては、参観日や学校行事を積極的に公開するとともに、ホームページや学校だよりを通して情報の発信に努め、外からみえる学校づくりを推進していく。

 さらに、学校評議員制度や学校評価などを活用し、家庭や地域の理解をいただきながら、学校運営の改善と充実を図り、信頼される学校づくりを推進するとともに、学校と地域がパートナーとして連携・協働するCSについて、本町の実態に応じた制度の導入を検討していく。

 雄武高への支援については、高校教育の環境維持、魅力ある高校づくりおよび保護者の経済的負担の軽減を図るため、町外から通学する生徒に対する交通費の助成、部活動に対する助成、学校が取得奨励をしている簿記検定などの各種受検料に対する助成、入学時における制服購入代金の一部助成および見学旅行における経費の一部助成を継続していく。

 雄武高は本年度から地域キャンパス校となり、新たな制度のもとで教育機能の維持向上が図られることとなっている。

 これに伴い、高校存続と地域教育に根ざす高校づくりを推進するため、高校が主導するプロジェクトチームが発足されるので、高校と地域の連携が一層深まり、有意義な支援が可能となるよう、積極的にかかわっていく。

(市町村 2018-04-27付)

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