新病棟に特別支援2校併置―国立病院機構 八雲病院機能移転の基本計画 道と札幌市が引き続き運営(道・道教委 2018-06-11付)
国立病院機構は六日、八雲病院の機能移転に関する基本計画を公表した。八雲病院の重症心身障がいなどに関する医療機能を、北海道医療センターと函館病院へ移転するに当たって、新病棟の整備計画などを示したもの。教育に関する事項では、八雲養護学校と札幌市立山の手養護学校を道医療センターの新病棟に併置し、道と市が特別支援学校として使用する旨を記した。三十二年八月を目途に移転する。
機構は、二十七年に八雲病院の筋ジストロフィーおよび重症心身障がいに関する機能を道医療センター(札幌市)と函館病院(函館市)に移転する構想を公表。道医療センター内に病棟と教室などを整備し、特別支援学校の機能を設ける建設計画も示した。
これを受け、道教委と札幌市教委は、八雲病院に併設する八雲養護と道医療センターに併設する市立山の手養護の在籍児童生徒の教育環境の確保や、学校の設置・運営方法などについて協議してきた。センター内に設置する学校について、道立校と市立校を併置した上で、引き続き道と札幌市がそれぞれ運営することとした。
二十九年一月には、道教委・札幌市教委・国立病院機構・八雲養護・山の手養護の五者を構成員とする道医療センターに併設となる特別支援学校の在り方等に関する連絡調整会議を設置。二校間の学校運営の在り方などを検討している。
今回公表した計画では、道医療センターに、八雲病院の筋ジストロフィーおよび重症心身障がいに関する機能を移転することを明記。筋ジストロフィー病棟・重症心身障がい病棟などを新築することを盛り込んでいる。
また、医療の継続と同時に、教育確保の観点から、新築する病棟等の建物内に教室や特別教室などを整備し、道および市が特別支援学校として使用する旨を記した。いずれの学校も小・中・高等部の機能を有する。
新築する教室部分について、地下一階に調理室など、地上一階に多目的室や事務室など、二階と五階に普通教室、三階に特別教室、四階に職員室などを配置。一階と五階を渡り廊下で既存病棟、三階を上空通路で体育館・院内保育所と接続する。
函館病院については、八雲病院の重症心身障がいに関する機能を移転。一階に重症心身障がい病棟、二階に会議室などを配置する病棟と、保育所を新設する。八雲養護に通う児童生徒も転院する予定であることから、訪問教育などに対応する教室なども整備する。
移転予定時期は、いずれも三十二年八月を目途とすることを示した。
(道・道教委 2018-06-11付)
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