全連小道大会 分科会充実で“おもてなし” 道小全道会長研 本間会長あいさつ(関係団体 2018-06-21付)
道小学校長会が十五日に開いた全道会長研修会(二十日付3面既報)における本間達志会長のあいさつ概要はつぎのとおり。
教育情勢について三点お話しする。
一点目は、五月二十三日に行われた全国連合小学校長会総会における文部科学省からの行政説明について。
講演では、文科省の白間竜一郎官房審議官が社会に開かれた教育課程の実現といった学習指導要領の改訂の方向性をあらためて話した。言語能力の確実な育成、理数教育の充実、伝統や文化に関する教育の充実、情報活用能力などの改訂のポイントにふれて、各校でのカリキュラム・マネジメントで実現してほしいと話した。
その上で、プログラミング教育が必修になることや、学校教育法の一部改正によって、教育課程の一部においてデジタル教科書を使用できるようになったこと、紙の教科書では学習が困難な児童生徒に使用が認められることになったことなどにふれた。
続いて、初等中等局の三人が行政説明を行った。外国語教育推進室の金城太一室長は、小学校の外国語教育について説明した。小学校の英語教育拡充のねらいをコミュニケーション力の育成とし、言語活動を重視した“伝え合う場面”が授業の中に設けられているかが肝要であると強調した。
また、五・六年生で英語の読むこと、書くことの学習が加わった点については、中学校に円滑に接続するための活動と述べた。
財務課の合田哲雄課長は、次期学習指導要領の円滑な実施による教育の質の向上と、働き方改革の両立を最重要課題とし、働き方改革は「先生方のため」を超えて「子どもたちのためにしなければならない」と述べた。
また、働き方改革は「予算や資源配分の思想の転換」と表現して、従来は、新たな教育を推進するために予算や人員を配分してきたが、今後は、確実に業務を軽減し、教育の質の向上につなげることにこそ予算を投入していくと強調した。
小学校の英語教育の専科教員を増やす中、「担任は心配で教室に行ってみたくなる気持ちは分かるが、専科教員に任せて」と話し、チーム学校で働き方改革を実現し、教育の質の向上を図るよう求めた。
情報教育振興室の安彦広斉室長は、ことし三月に公表した『小学校プログラミング教育の手引』に沿って説明があった。掃除ロボットなどの家電製品や信号機などプログラミングが有効に使われている身近な例を提示して、プログラミング教育は将来どの職業に就くとしても重要であることと、導入の意図について話した。
具体例として、五年生の正多角形の作図をプログラミングで学ぶ授業を提示し、算数の苦手な子どもも楽しんで学習ができると紹介した。最後に、プログラミング教材を入手できるウェブサイト「プログル」を紹介し、実際に試してほしいとアピールしていた。
二点目は、全連小の常任理事会の資料から二つお話しする。
一つ目は、いじめの認知について。いじめの定義については、かつてのいじめの定義とは変わってきているので、法律上の定義をしっかりと把握し、法の対象となるいじめに該当するか否かを正しく判断していただきたいとのことである。
二つ目は、全連小の組織および運営について。
会則改正の中には、「全国の小学校長が結集した職能団体“全連小”として活動することが大きな力であり、極めて重要である」とある。全連小が編集している刊行物の購読も含めて、組織団体としての凝集性を高めていければと思う。また、全連小の財政状況と財政健全化に向けた取組については、全連小の活動を極力縮小させることなく、組織や運営の効率化と財政縮減を目指し、課題と改善に向けた方向性が示された。
三点目は、第七十回全連小北海道大会について。
函館市小学校長会と道小事務局幹事で、二回の大会実行委員研修会を行い、大会に向けて準備を進めている。
現在、全国から期待数を上回る二千四百八十人を超える申込がある。「分科会の充実こそが最大のおもてなし」というキャッチフレーズのもと、全国からお越しになる校長先生を迎えたいと考えている。大会に向けて伝えたい内容については、道小Webページに随時掲載していくので、確認をお願いする。
(関係団体 2018-06-21付)
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