31年度文教施策要望等決まる―道教委 幼児教育推進体制構築など 教育職員給与法の改正も
(道・道教委 2018-06-22付)

 道教委は、二十日の教育委員会会議で、三十一年度国の文教施策および予算に関する提案・要望内容を決定した。重点要望の「幼児教育の推進体制構築に向けた施策の推進」では、すべての幼児教育施設における保育者の資質・能力の向上に向けた推進体制を構築するための財政支援、「学校における働き方改革の推進」では、教育職員に関する弾力的な変形労働時間制の導入が可能となる「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」の改正などを提案・要望する。一般要望では「教員研修の充実」「センター試験等にかかる保護者負担の軽減などの条件整備」を新たに盛り込んだ。

 重点要望事項として挙げているのは「学力・体力向上に向けた施策の充実」「英語教育の充実」「教育の情報化に向けた施策の充実」「幼児教育の推進体制構築に向けた施策の推進」「公立学校の教職員定数の改善充実」「学校における働き方改革の推進」「学校施設の耐震化等の整備促進」の七項目。

 このうち、一般要望から重点要望に格上げとなった「幼児教育の推進体制構築に向けた施策の推進」では、幼児教育の推進体制に関する財政的な支援を要望。すべての幼児教育施設における保育者の資質・能力の向上に向けた推進体制の構築や、幼児教育アドバイザーなどのための継続的な育成・配置などの財政支援を必要としている。

 「学校における働き方改革の推進」では、教育職員に関する弾力的な変形労働時間制の導入が可能となる「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法」の改正、教員の勤務時間を客観的に把握し、集計するシステムの構築に関する財源措置を要望している。

 「学力・体力向上に向けた施策の充実」では、効果的な教育課程の編成や指導方法の開発・実践などのための調査研究事業に対する財源措置の拡充、積極的な取組を行う地域に対する財源措置・人的支援の拡充などを盛り込んだ。

 「英語教育の充実」は、教員の指導力・英語力の向上を図る研修の充実、小学校英語教育の早期化・教科化に対応するための条件整備(加配教員等を活用した専科教員の拡充、教材の無償配布の継続)、中学校・高校の教員の英語力の向上に向けた支援などを要望する。

 「教育の情報化に向けた施策の充実」では、昨年策定した「北海道における教育の情報化推進指針」に基づく施策を展開するため、プログラミング教育を推進するための指導体制の整備や財源措置の充実などを要望している。

 「公立学校の教職員定数の改善充実」では、新学習指導要領の円滑な実施に向けた定数措置の拡充などを提案・要望した。

 一般要望の新規項目「教員研修の充実」では、前年度策定した北海道における教員育成指標、道教員研修計画を踏まえ、教員研修の充実に向けた施策の充実、英語教育に関係する教員の指導力・英語力の向上を図る研修の充実などを要望。

 同じく新規の「センター試験等にかかる保護者負担の軽減などの条件整備」では、大学入試センター試験の会場がない管内における試験会場の開設、「高校生のための学びの基礎診断」「大学入試テスト」における民間試験活用に当たっての条件整備を挙げている。

 国に対する要望活動は、七月に行う予定。

(道・道教委 2018-06-22付)

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