学校施設ブロック塀等の状況―道が公表 205施設が安全性に問題 撤去や詳細点検など実施へ
(道・道教委 2018-07-18付)

道内学校施設等のブロック塀等点検状況
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 道は、道内学校施設のブロック塀等の点検状況を公表した。札幌市を含む道内の幼稚園、小学校、中学校、高校、大学など三千六百六十六施設を調査した結果、塀の設置施設数は四百十二で、そのうち二百五施設のブロック塀等が建築基準法の現行基準を満たさないなど、安全性に問題があることが判明。学校種別では、保育所・認定子ども園が六十三施設、小学校が四十四施設、幼稚園が三十二施設、高校が二十一施設、中学校が二十施設など。設置主体別では、民間立が百十五施設、市町村立が七十五施設、道立が十一施設などとなっている。安全性に問題のある塀はいずれも近づかないよう応急対策が実施されており、一部の学校ではブロック塀の撤去が行われている。安全性に問題があるとされなかったブロック塀等に関しても、今後施設管理者において、鉄筋の配筋状況など詳細に点検する予定。

 六月十八日に大阪府北部で発生した地震によって、学校のプールのブロック塀が倒壊し、登校中の児童が死亡する事故が発生した。これを受けて道は、道内の学校施設、道有施設におけるブロック塀等の緊急点検を行った。

 学校施設では、札幌市を含む道内の幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高校、中等教育学校、特別支援学校、高等専門学校、大学・短大、保育所・認定こども園(幼稚園型は幼稚園に含む)など計三千六百六十六施設を対象に調査を実施した。

 調査の結果、ブロック塀が設置されていた施設は四百十二施設。このうち、二百五施設において、建築基準法の現行基準を満たしていないなど安全性に問題のあるブロック塀などが設置されていることが判明した。

 問題のあった二百五施設の学校種別では、保育所・認定子ども園が六十三施設、小学校が四十四施設、幼稚園が三十二施設、高校が二十一施設など。このうち、市町村立は、小学校が四十四施設、中学校が十九施設、保育所・認定こども園が十施設、幼稚園が二施設の計七十五施設。道立は高校九施設、特別支援学校二施設となっている。

 設置者である百七十九市町村においては、七十三市町村で対象のブロックがある施設はなかったとし、九十七市町村で該当施設の安全点検を実施、九市町村で安全点検実施に向けた検討を行っている。

 安全性に問題のある塀を設置しているすべての施設管理者は、注意喚起や近寄れない措置などの応急対策を実施しており、函館市立高丘小学校、白老町立白老中学校、えりも町立えりも中学校などでブロック塀の撤去が始まっている。

 道では、安全性に問題のあるブロック塀等が多数設置されている理由として「申請行為がないため、建築基準法の適合について確認されていなかった」などと説明。今回の調査で安全性に問題があるとされなかったブロック塀等に関しても、施設管理者が鉄筋の配筋状況など詳細に点検する予定。

(道・道教委 2018-07-18付)

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