子どもの体力向上ボトムアップ事業 講義等で指導力充実目指す 道教委が実践研究検討会議(道・道教委 2018-07-18付)
高橋教育課程調査官は、体力向上に向けた取組について説明した
道教委は十二日、札幌市内の道第二水産ビルで三十年度子どもの体力向上ボトムアップ事業「第一回実践研究検討会議」を開いた。国立教育政策研究所教育課程研究センターの高橋修一教育課程調査官が「体力向上に向けた取組の充実に向けて~新学習指導要領で求められる指導」と題して講義。幼少期に多様な運動経験をさせることや、発達段階を踏まえながら資質・能力を育成する重要性を説いた。
体力向上の取組等の改善・充実に関する協議を行うことによって学校などにおける体力向上の取組の改善・充実や教員の指導力向上を図り、児童生徒の体力向上を推進することがねらい。学識経験者やスポーツ関係団体、学校関係者からなる構成員約五十人が参加した。
開会式に先立ち、高橋教育課程調査官が「体力向上に向けた取組の充実に向けて~新学習指導要領で求められる指導」と題して講義した。
高橋教育課程調査官は、二十九年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査の結果から「体育以外の一週間の総運動時間の分布」や「一週間の総運動時間が六十分未満の子どもの運動時間の内訳」などを示し、幼少期の多様な運動経験や発達段階を踏まえた資質・能力を育成することの重要性を説いた。
また、「何ができるようになるか」「どのように学ぶか」など、学習指導要領改訂を視点とした授業改善の在り方についても説明した。
続いて、大塚製薬㈱札幌支店の田野史氏が熱中症事故の予防について情報提供した。
午後からの開会式では、道教委学校教育局の山上和弘健康・体育課長があいさつに立ち、体育に関する指導について、生涯にわたって運動やスポーツを豊かに実践していくとともに、子どもたちが自ら進んで運動に親しむ資質・能力を身に付け、心身を鍛えられるように指導する大切さを強調。
また、実践研究校に対して、児童生徒が主体的に運動やスポーツに親しむための実践や学習の成果を実感できる授業実践を進め、効果的な取組が得られることに期待を寄せた。
このあと、事業の趣旨などについての説明や、運動習慣形成部会と授業改善プロジェクト部会に分かれ協議。それぞれのプロジェクト概要や取組内容、今後のスケジュールなどを確認したほか、「運動時間が短い子どもへの取組」「すべての子どもにできたことを実感させる指導等の取組」をテーマに意見を交わした。
(道・道教委 2018-07-18付)
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