教育に関するPTAアンケート―道教委 平日の宿題等で学力向上を 全道一斉土曜授業求める声も(道・道教委 2018-07-24付)
児童生徒の学力向上に向け、保護者は学校に対し「習熟度別少人数指導」「平日の宿題」「放課後の補充的な学習サポート」などを求めていることが、道教委の二十九年度北海道の教育に関するPTAアンケート調査結果から明らかになった。特に習熟度別少人数指導は、小・中学校ともに最も高い割合を占めた。放課後や夏休み・冬休み期間の補充指導を十分行っているかについては「そう思う」「概ねそう思う」との回答が増加。一方で「思わない」「あまりそう思わない」が小・中学校ともに減少している。自由記述回答では「全道一斉に小・中学校の土曜授業を実施してほしい」などの声が寄せられた。
調査は、教育の諸課題に関する児童生徒の保護者の意見や要望を把握し「道教育推進計画改訂版」の推進管理や教育施策の改善に活用することを目的に、毎年度実施しているもの。
調査項目は、①学校の学力向上の取組の評価②いじめ問題への取組の評価③学校および教員の資質・能力や姿勢の評価④学校と地域の連携の状況に対する評価―の四点。
調査対象は、札幌市を除く道内公立小・中学校一千三百四十三校(小学校八百四十九校、中学校四百九十四校)の単位PTA(PTA会長等の保護者代表)。
ことし一~二月に実施。有効回収数は七百九十八件(小学校五百二十二件、中学校二百七十六件)で、回収率は五九・四%となった。
調査結果をみると「あなたの学校は読み書き計算をはじめとする基礎学力を身に付けさせていると思うか」の質問に対し「そう思う」「概ねそう思う」が小・中学校ともに九割を超えた。前年度と比べ、小学校はほぼ横ばいで、中学校は一・八ポイント減少。「そう思う」は、小学校が同率の一方、中学校は五・七ポイント減少した。
「すべての子どもたちに基礎学力を身に付けさせるため、放課後や夏休み・冬休み期間に補充指導を十分行っていると思うか」の質問には「そう思う」「概ねそう思う」が小・中学校ともに約八割を占め、小学校が〇・七ポイント、中学校が一・一ポイント増加した。
一方で「思わない」「あまりそう思わない」の合計は、小学校で〇・八ポイント、中学校で一・五ポイント減少している。
「平日や週末に宿題を出したり、宿題の点検をしたりする取組を学校全体で行っていると思うか」の質問に対しては「そう思う」「概ねそう思う」は小学校で九三・六%、中学校で八二・九%。「そう思う」が小学校で三・〇ポイント、中学校で二・三ポイント減少した。
「学力向上のため学校に取り組んでほしいこと」(複数回答)では、小学校は「習熟度別少人数指導」が四九・六%と最も多く、「平日の宿題」(四二・九%)、「長期休業期間の補充的な学習サポート」(四二・一%)、「放課後の補充的な学習サポート」(三九・〇%)、「土日の宿題」(三五・六%)と続く。中学校では「習熟度別少人数指導」が最も多い五八・九%、以下「放課後の補充的な学習サポート」(五三・一%)、「長期休業期間の補充的な学習サポート」(五一・六%)、「平日の宿題」(三三・八%)、「土日の宿題」(二六・九%)の順となった。
「学校全体として、学習規律・生活規律がしっかりと指導されていると思うか」の質問に対しては「そう思う」「概ねそう思う」が小・中学校ともに九割を超えた。また、小学校では「あまり思わない」「思わない」の合計が〇・二ポイント減少している一方で、中学校では、一・一ポイントと増加した。
「全国学力・学習状況調査の結果を保護者に分かりやすく説明していると思うか」の質問には小・中学校ともに八割以上が「そう思う」「概ねそう思う」と回答。一方「あまりそう思わない」「思わない」は小学校で〇・四ポイント、中学校で二・二ポイント減少した。
自由記述回答では「全道一斉に小・中学校の土曜授業を実施してほしい」「子どもたちがやる気になるような家庭学習の取組をしてほしい」などの意見が寄せられた。
(道・道教委 2018-07-24付)
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