札幌市内の各道立施設でカルチャーナイト
(道・道教委 2018-07-26付)

 札幌市内の公共・文化施設や民間施設を夜間解放し、様々な文化体験プログラムを楽しむことができる「カルチャーナイト2018」が二十日、各所で開かれた。道立生涯学習推進センター、道立近代美術館、道立三岸好太郎美術館、道立文学館でも、様々なイベントを展開。多くの来場者で賑わいをみせていた。

◆生涯学習推進センター バッグタグなど親子で創作体験

 道立生涯学習推進センターでは、各地区のネイパルによる創作体験としてチャレンジホタテタワー、牛乳パックと輪ゴムでつくるパッチンかえるなど、それぞれが工夫を凝らした体験イベントを提供。また、ほっかいどう学ネット検定事前学習・検定体験など、各団体が体験コーナーを設けた。参加した多くの親子連れが夕方の楽しいひとときを過ごした。

 このほか、センターが入居する札幌市内のかでる2・7では「カルチャーナイト2018 inかでる2・7」として、施設入居機関・団体が様々な催しを実施。センターでは九・十階の各種体験コーナーを設置した。

 ネイパルの各施設は、それぞれ趣向を凝らした催しを行った。「バッグタグ」づくりで訪れた親子は、輪切りにした木の断面に絵を描き、オリジナルのバッグタグをつくった。

 また、時間内に高さを競う「チャレンジ!ホタテタワー」、牛乳パックと輪ゴムでオモチャのかえるをつくって飛ばす「パッチンかえる」などの創作体験を行った。

 ほっかいどう学ネット検定事前学習・検定体験コーナーでは、子どもたちが用意されたパソコンを使ってジュニア検定に挑戦。

 その他、各団体がゴム銃射撃コーナー、スポーツ吹き矢体験、アイヌ文化を体験するコーナーを設置。多くの親子連れで賑わっていた。

◆近代美術館 展示を無料開放高校生の書道も

 この日、道立近代美術館では、近美コレクション「北の美術家群像」を無料で開放。関連イベントとして、一階ホールで「百花繚乱!書道パフォーマンス」を行った。

 札幌南高校書道部の一年生と二年生十二人が出演。五×三㍍、四×一・八㍍四方の巨大な紙の上に立ち、リズミカルな音楽に合わせ、手にした筆で力強く書き上げた。

 生徒たちが代わる代わる筆を足していくと、「百花繚乱」などと記された二枚の書作品が完成。聴衆から感嘆の声が上がっていた。

◆三岸好太郎美術館 美しい旋律が聴衆を魅了

 道立三岸好太郎美術館では、開会中の「三岸好太郎セレクション~夭折の画家 愛のまなざし」「フランク・シャーマンコレクション選」「mima―no―me #みまのめ」を無料で開放した。

 カルチャーナイト・コンサート「夢みる夜の音楽旅行」では、福井遥香氏(クラリネット)、渡部美蕗氏(ピアノ)がメンデルスゾーン「歌の翼に」、ドビュッシー「亜麻色の髪の乙女」「第一狂詩曲」、アルベニス「タンゴ」などを演奏。美術館に流れる静かで美しい旋律に聴衆は聴き入っていた。

◆文学館 カンテレ演奏や朗読会を実施

 道立文学館では、地階ロビーで、コンサート「フィンランドの風」が開かれた。

 コンサートには「カンテレあんさんぶる みゅう」が出演し、フィンランドの伝統的な弦楽器、カンテレによる柔らかな音色を奏で、聴衆はうっとりと聴き入っていた。

 地階講堂では、朗読会「あなたの想いを伝えたくて…」が行われた。

 音声表現講師、元北海道放送アナウンサーの安藤千鶴子氏らが『無言館 戦没画学生たちの青春』『きけ わだつみのこえ~日本戦没学生の手記』などの著作物を朗読。

 来館者は、ギター奏者の廣田幸政氏によるギターの調べとともに読み上げられる戦没者たちの声に耳を傾けていた。

 また、常設展「北海道の文学」を無料開放。

 ロビーでは、子どもから大人まで楽しめる「ミニ色紙・うちわをつくろう」コーナーを設置し、来館者は色紙やうちわに紙のパーツを張り付け、自由にイラストを描くなど、楽しんでいた。 

(道・道教委 2018-07-26付)

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