道徳教育指導者養成研開く―道教委等 抜本的充実目指し研鑚 道内と東北各県から100人(道・道教委 2018-08-10付)
文科省の梶濱教育課程第一係長が「特別の教科 道徳」の指導と評価などについて講義した
道教委と教職員支援機構は八日から三日間、ホテルポールスター札幌で三十年度道徳教育指導者養成研修ブロック別指導者研修「北海道・東北ブロック」を開いている。道・東北ブロックの教員約百人が受講。初日、文部科学省初等中等教育局教育課程課の梶濱真教育課程第一係長が「道徳教育の抜本的充実に向けて」をテーマに講義し、新学習指導要領を踏まえた道徳教育の在り方、学習状況に関する評価の在り方を示した。
道徳教育を担当する指導主事、教員などに対し、学校の教育活動全体を通じて行う道徳教育や道徳教育推進体制を中心とした指導体制と道徳教育の展開、「特別の教科 道徳」の指導と評価、実践活動や体験活動の推進などについて必要な知識を習得し、研修のマネジメントを推進する指導者の養成を図るもの。
開会に当たり、教職員支援機構研修事業課の早川源一研修アドバイザーがあいさつ。新学習指導要領への対応、家庭の教育力の低下、深刻ないじめの実態など、学校における道徳教育の必要性が高まっているとし、研修の成果に期待した。
道教委の岸小夜子学校教育局長は、北海道版道徳教材『きた ものがたり』の作成、道徳教育推進教師を対象とする研修など、本道における施策を紹介。研修を通して積極的に実践交流することを呼びかけ、「皆さんがそれぞれの学校、地域で道徳教育のリーダーとして活躍できるよう、糧となるものをもち帰ってほしい」と述べた。
研修に入り、文科省初等中等教育局教育課程課の梶濱教育課程第一係長が「道徳教育の抜本的充実に向けて」と題して講義。道徳の特別の教科化のポイントの一つとして、「答えが一つでない課題に子どもが道徳的に向き合い、考え、議論する道徳教育への転換を図り、児童生徒の道徳性を育むこと」を挙げた。
考え、議論する道徳への転換に向けては、自分自身の問題として道徳的価値と向き合い、他者との議論を通して道徳的価値を多面的・多角的にとらえる重要性を指摘。
他者との合意形成や具体的な解決策を得ることが目的ではないこと、多面的・多角的に道徳的価値を考え、理解を深めることが大切であると説いた。
道徳教育に関する評価の在り方として、学習状況や道徳性に関する成長の様子を「継続的に把握し、指導に生かす」ことが従来と異なると指摘。「学習活動における多面的・多角的な発展、道徳的価値を自分とのかかわりの中で深めているかに着目し、評価を行うことが大切」と伝えた。
このあと、文科省の職員による「特別の教科 道徳」の指導と評価、実践活動や体験活動の推進などについての講義に続き、協議した。
(道・道教委 2018-08-10付)
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