根室局初任段階教員研修行う　受け入れ先に建設会社等　業界が果たす役割実感

（道・道教委 2018-08-22付）

別海町の高玉建設工業では測量機器体験などを行った

　【根室発】根室教育局は七月下旬から八月中旬にかけ、初任段階教員研修（三年次研修）を実施した。三十三人が建設会社やホテル、介護施設などで三日間実習。協力事業所のうち、別海町の高玉建設工業㈱（髙玉政行社長）では八月上旬の三日間、別海高校の岸部雅峰教諭を受け入れた。岸部教諭は測量機器の使い方を学んだほか、工事の目的や効果について理解を深め、建設業が地域に果たす役割を実感していた。

　この研修は、在任期間が三年に達した教員を対象に、校外での実習・体験を行うもの。高玉建設工業では前年度に続き、教育局と相談の上、協力することとした。

　初日は、同社の高橋勝人常務が建設業の業務について説明した。建設業の担い手確保が課題となっている中、週休二日制や残業時間短縮など労働環境の改善を図っていることを紹介。地域の社会基盤整備を担っており、災害時の対応も行うなど地域に果たす役割を伝えた。

　二日目は、開発局釧路開発建設部発注の「別海北部地区別配五号用水路末端施設工事」の現場で、工事の目的や効果を学んだほか、新規入場者教育体験、出来高管理・写真撮影等の補助業務を行った。測量機器の取扱いも体験し、機器の三脚を水平に設置する方法、使い方を学んだ。

　岸部教諭は「安全管理や危機管理については学校と共通している点もあった。現場内で協力し合うチームワークの大切さや、建設業の仕事内容について生徒に伝えたい」と話していた。

　高橋常務は「生徒にも建設業の役割を伝え、業界への興味・関心を高めるきっかけになれば」と期待していた。

(道・道教委 2018-08-22付)