札幌大通高がＷ受賞の快挙　ハニー・オブ・ザ・イヤー国産部門最優秀賞、「はちみつフェスタ」来場者特別賞　ミツバチプロジェクト制作の商品

（学校 2018-09-13付）

　市立札幌大通高校（佐藤昌弘校長）のミツバチプロジェクトで制作したハチミツが、本年度のハニー・オブ・ザ・イヤー国産部門の最優秀賞と「はちみつフェスタ」の来場者特別賞をＷ受賞する快挙を達成した。プロジェクトはミツバチを教材として、様々な教育活動に活用するもの。養蜂活動に積極的に参加している二年生の熊谷百花さんは「汗水たらした分、すごくうれしい」と話し、笑顔を浮かべた。

　同校では、二十四年度からミツバチを教材として、様々な教育活動に活用するミツバチプロジェクトを実施。環境をキーワードに、ミツバチを介した教科間や学校と地域のつながりなどをより良くすることなどを目指している。

　プロジェクトでは、工芸の授業でハチの巣箱づくり、情報商業の授業では販売するハチミツのＰＲ方法を考案するなど、様々な授業の中でプロジェクトを組み込んでおり、生徒約二百人、教員約三十人、外部ボランティア十八人が携わっている。

　学校設定科目で実施している養蜂活動では、教諭や生徒、ボランティアがミツバチの健康を保つため、こまめに病気などの問題がないかを確認。ハチミツに花の香りを残しつつ、糖度を高めるためタイミングを見極めてミツを採取している。

　今回、プロジェクトで制作した同校のハチミツ「天然蜜食べ隊」が、日本はちみつマイスター協会主催の第四回ハニー・オブ・ザ・イヤー国産部門の最終審査に進出。花の香りの強さや上品な味が評価され、最優秀賞を受賞した。

　さらに、同協会が七月下旬に東京都内で開いた「はちみつフェスタ２０１８」の来場者による審査でも得票数一位に輝き、来場者特別賞を受賞。Ｗ受賞の快挙を達成した。

　生物部の熊谷さんは、一年次から養蜂活動に積極的に参加しているほか、部でハチミツの味の分析などを行っている。養蜂には週一・二回参加しており、採蜜の最盛期となる夏には、暑さの中、懸命に作業した。今回の受賞について「高校で何年もやっている活動の中で採れたハチミツ。汗水たらした分、すごくうれしい」と喜んだ。

　また、ミツバチプロジェクト発案者の島田正敏教諭は、受賞について「たくさんの人に協力していただいているのが大きい」と感謝。生徒がプロジェクトにかかわることで、ミツバチが採ってくる花のミツの移り変わりなど「まちなかであっても、市の自然について知り、考えるようになる」と話した。

(学校 2018-09-13付)