全肢連が函館で全国大会開く 誰もが豊かな未来に向け 600人参加 活発に意見交換
(関係団体 2018-10-11付)

全肢連全国大会
地域で安心して暮らせる体制づくりについて理解を深めた

 【函館発】第五十一回全国肢体不自由児者父母の会連合会全国大会・第三十一回全道肢体不自由児者福祉大会函館大会が九月二十九日から二日間、函館アリーナと花びしホテルを会場に開かれた。全国各地から約六百人が参加。大会テーマ「住み慣れた地域で共生社会の実現~安心・安全に誰もが豊かに生きる未来をめざして」のもと、基調講演や分科会での意見交換を通して、障がい児者が地域で安心して暮らせる体制づくりについて理解を深めた。

 全国肢体不自由児者父母の会連合会(=全肢連、清水誠一会長)、北海道肢体不自由児者福祉連合協会(=道肢連協、同会長)などが主催。

 障がいのある人が安全・安心な生活を送るための所得補償や医療ケアの充実などの課題解決に向けて、参加者が取組の成果を提供し合い、解決を図ることを目的に開催。全国各地から約六百人が参加した。

 開会セレモニーに先立ち、アトラクションとして肢体不自由児によるピアノ演奏や、函館の障がい児者のよさこいチーム「音舞」による演舞、函館名物「イカ踊り」などが披露され、会場は参加者が一体となって盛り上がりを見せた。

 開会に当たり、道肢連協副会長の橋本康治大会実行委員長があいさつ。「会員相互の研修、交流の場となり、あすからの活力にしてほしい」と大会の成果に期待を寄せた。

 続いて、清水会長が「住み慣れた地域で共生することを目指していくために大いに交流してほしい」と呼びかけた。

 基調講演では、厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部の源河真規子障害福祉課長が「障害保健福祉施策の動向」、文部科学省初等中等教育局特別支援教育課の菅野和彦特別支援教育調査官が「特別支援教育の現状と今後に向けて」を演題に講演した。

 講演終了後には、函館父母の会有志による寸劇「今日も曇りのち晴れ」が披露された。母親たちが井戸端会議で世間話をする中、肢体不自由児者が地域で生活していく上での様々な課題が浮き彫りになるよう、劇が展開された。

 分科会では、「地域で安心・安全に生活するために」「地域医療・福祉充実のために」など、四つのテーマで活発に意見を交わした。

 参加者は「いろいろな地域の実情や様々な悩みや課題を共有できた」「親子でもっと地域に出て行かなければ」などと話していた。

 二日目は、札幌市子ども発達支援総合センターの松山敏勝診療担当部長が「運動障がいに伴う二次障がいの予防と対策~乳幼児期から成人期を通じて」をテーマに、記念講演を行った。

(関係団体 2018-10-11付)

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