職員のアイデア導入　働き方改革で１月から上川局　「出勤簿分冊化」「帰るアピール」

（道・道教委 2019-02-13付）

定時退勤を周囲に知らせる「帰るアピール」

　【旭川発】上川教育局は、局職員の働き方改革として、「出勤簿の分冊化」と、ワークライフバランスを意識させる「帰るアピール」を一月二十二日から導入した。職員のアイデアを実行したもので、これらの取組を通し、働きやすい環境づくりと業務改善を目指す。

　上川教育局は、①教育局活性化②業務改善―の二点について、三十年度に職員のアイデアを募る職場提案大会を開催した。

　②について、寄せられた提案の中から、内容と理由、期待される効果などを考慮した結果、「出勤簿の分冊化」と、ワークライフバランスを意識させる「帰るアピール」を取り入れることとした。

　出勤簿に押印するため、約五十人の職員が長い列をつくる。これが、上川教育局のこれまでの朝の風景だった。出勤簿が一冊しかないため、設置場所に職員が殺到していた。

　この状態を解消するために出された提案が「出勤簿の分冊化」。

　出勤簿は、企画総務課、教育支援課、道立学校運営支援室の各部署用に分冊。各課・室の三ヵ所に出勤簿を置き、所属職員がそれぞれ押印できるようにした。

　わずかな時間ではあるものの、職場内の移動や押印に要する時間を短縮した。

　「帰るアピール」は、職員が家族の行事や私用で残業などができない場合、机上に三角柱ＰＯＰを置いて、定時に帰ることを周囲にアピールするもの。

　ＰＯＰにはカエルがデザインされ、「本日定時でカエル」と表記。出勤時に、ＰＯＰを机に置くことで、定時で退勤することが一目で分かる試みだ。

　アピールによって、打ち合わせの時間を早めるなど、計画的・効率的に業務を進め、柔軟な対応が期待できると導入した。

　取組を提案した田海新吾総務係長は「時間外縮減やワークライフバランスを推進する上でも重要なもの」と説明。「職員に“早く帰ろう”という意識の変容を図ることができれば」と話していた。

(道・道教委 2019-02-13付)