道教委が第２回教員育成協議会　管理職版指標案示す　大学生向け動画の上映も

（道・道教委 2019-02-27付）

女性にも働きやすい学校の職場環境を周知する必要性が指摘された

　道教委は二十五日、道庁赤れんが庁舎で第二回道教員育成協議会を開いた。管理職を対象とする教員育成指標「管理職版育成指標」案を示し、人材育成に関する記載を充実する方向を確認。来年度の教員研修計画については、新学習指導要領を踏まえて研修内容を工夫改善するなどとした。また、教員志望の大学生向けに新たに作成した若手教員のインタビュー動画を上映。教員養成課程のある大学の関係者からは「一年生の早い時期に見せると、意欲や資質・能力の向上につながる」などと歓迎する意見が出た。

　同協議会は、教員一人ひとりの資質・能力の向上に向けて本道における教員育成指標について協議し、教員の養成・採用・研修の一体的な改革に向けて意見を聴取するもの。

　開会に当たり、土井寿彦総務政策局長があいさつ。本道の教員育成指標では、協議会での議論を踏まえ「子ども理解」をすべてのキャリアステージで重点として示していることを説明。子どもたちへより良い教育として還元されるよう、きたんのない意見を求めた。

　続いて、事務局が「管理職版育成指標」案について説明。期待される具体の姿として、若手職員を育成する環境・体制づくりなど、人材育成に関する記載を充実したことを示した。委員からは、教員数の減少、年齢構成の変化が今後も見込まれることを踏まえ、働き方改革の推進とともに、人材育成に関する知識やノウハウを伝える仕組みの重要性が指摘された。

　来年度の教員研修計画については、新学習指導要領を踏まえ研修内容などを工夫改善するとし、本年度中の完成を目指し、準備を進めていることを確認。また、教員志望の大学生向けに作成した若手教員のインタビュー動画を上映し、出席者からは「教職課程を選択する一年生の早い時期にみせると、意欲や資質・能力の向上につながる」「小・中学校の若手教員だけでなく、高校や特別支援など校種ごとにコンテンツを分けて紹介してはどうか」などの意見が挙がった。

　大学の関係者からは、結婚・出産後も学校で仕事を続けていけるのか不安を抱いてる教員志望の女学生がいることから、女性にとって働きやすい職場環境が確保されていることや、労働環境の改善に取り組んでいる実態を広く周知すべきとの意見があった。

　来年度以降の協議会は、教員育成指標の普及啓発、要請・採用・研修の三部会において、指標を踏まえた養成カリキュラムの充実、採用選考の見直し、次年度教職員研修計画の策定に向け検討することを確認した。

(道・道教委 2019-02-27付)