進化する道立教育研究所④ 成長につながる1年に 北村所長に聞く(道・道教委 2019-03-29付)
施策提案の機能をさらに充実させる考えを表明した
道立教育研究所は本年度、学校現場の教員と子どもたちを第一に考える理念に基づき、実務能力の向上を図っている。年度当初に従来の業務を整理し、チームで目標に向けて取り組むことで業務量も減少。働き方改革にも通じた。来年度からは、道教育大学と共同によるへき地教育の研修もスタート。今後はさらに、他大学、他分野における連携も視野に入れた検討も進めているという。北村善春所長に一年を通して感じた取組の成果と今後の見通しを聞いた。
同所は本年度、スローガン「徹底した現場第一主義で未来教育の創造を」を設定。所員の行動指針「どうけんフィロソフィ」を掲げ、目的意識の共有化を図った。現場第一主義の観点から、次年度の研修講座案内を学校で使いやすいものとなるよう大幅に見直してリニューアル。年度内に学校に届けるため、早期に完成させた。次年度の研修に向けたリハーサルでは、職員同士が積極的に意見を交わして磨きをかけている。
北村所長は「所員一人ひとりが目的意識をもつことで、自己成長に大きくつながった一年だった」と振り返る。「どうけんフィロソフィ」を年度当初のうちに示し、理念が浸透するよう特に管理職層が工夫して取り組んだことで大きな成果が現れたという。
また、チームで期日や達成レベルなどの目標を設定し、管理職が中間チェックするなど業務体制を一新。年度当初に必要な業務、必ずしも必要でない業務を整理することで業務量は大きく減少し、働き方改革にも通じた。
来年度からは、道教育大学と共同によるへき地教育の研修もスタート。「所員には専門性の向上、大学には現場の実態を伝えるなど双方にメリットがあり、新しいきっかけづくりになった」。今後は他大学、他分野における連携も視野に入れた検討も進めている。学校の教育課題の解決に向け、市町村教委や学校との連携も進んだことから「今後は、シンクタンクとして施策提案できる機能をさらに充実したい」と見通しを語る。
北村所長は、職業人として所員一人ひとりが教育の充実、教育の課題解決について考えを深めることが求められているとし「そのための自己成長のサイクルが回り始めた。日々の研修が成長につながり、現場のためにアウトプットし、質の高い成長につなげてほしい」と期待する。
(道・道教委 2019-03-29付)
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