31年度道教職員研修計画―道教委 新たに管理職、事務職員研修 外国語や部活動指導など充実(道・道教委 2019-04-02付)
道教委は、31年度道教職員研修計画を策定した。31年度の重点的な取組として、新たに管理職版育成指標を踏まえた管理職研修、キャリアステージに応じた事務職員研修、学校における働き方改革に関する研修の実施などを設定。専門性や実践的指導力の向上に向け、ICTの活用による授業改善、外国語教育や部活動指導に関する研修の充実を図る方針を示した。
教育公務員特例法の一部改正に基づき、道教委は29年12月、教員が身に付けるべき資質・能力を示す「北海道における教員育成指標」を作成。これを踏まえ、30年3月に体系的・効果的に教員研修を実施するための北海道教員研修計画を策定した。
計画は毎年度策定。「キャリアステージに応じた学びや成長を支える教員研修の充実」など5つの基本方針のもと、具体的な推進方策を示しており、31年度の研修計画は30年度の研修の効果を評価・検証し、現状や課題などを明らかにして見直しを行った。
研修推進の重点的な取組における新規項目をみると、作成した管理職版育成指標を踏まえ、組織マネジメント、危機管理、人材育成など学校経営の在り方について理解を深める管理職研修や、キャリアステージに応じた事務職員研修、学校における働き方改革に関する研修の実施を挙げている。
専門性や実践的指導力の向上に向けては、ICTの活用による授業改善、外国語教育に関する研修や部活動指導に関する研修の充実を図る方針を示した。
効果的・効率的な校内研修の実施に向けては、先輩教職員から若手教職員へ知識技能を伝承するメンター方式への理解を深める研修を初任段階から校長経験者に至る各基本研修で実施。道立教育研究所、道立特別支援教育センターから学校への所員派遣、遠隔システムの活用による校内研修の支援を図る。
また、オンデマンド研修の拡充や集合研修の時間短縮など教職員の負担を考慮した研修、企業や大学、関係団体が有する専門的な知見を活用した研修の実施を新たに掲げている。
このほか、改善・充実を図る事項として「基本研修(初任段階教員研修、中堅教諭等資質向上研修)の研修内容の重点化」「主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善に関する研修の充実」などを挙げている。
道教委が策定した31年度北海道教員研修計画では、基本方針に基づき、研修推進の重点的な取組を設定している。
各基本方針のもとで設定している重点的な取組はつぎのとおり。
【基本方針1・キャリアステージに応じた学びや成長を支える教職員研修の充実】
▼新規
▽基本研修(学校運営研修、新任主幹教諭研修)の研修内容の重点化
▽「管理職版育成指標」を踏まえた管理職研修の実施
▽キャリアステージに応じた事務職員研修の実施
▽「学校における働き方改革」に関する研修の充実
▼改善・充実
▽基本研修(初任段階教員研修、中堅教諭等資質向上研修)の研修内容の重点化
【基本方針2・本道の教育課題等に対応する専門性や実践的指導力を高める教職員研修の充実】
▼新規
▽研修成果の効果的な普及に向けた研修内容の工夫
▽ICTの活用による授業改善に関する研修の充実
▽外国語教育に関する研修の充実
▽部活動指導に関する研修の充実
▼改善・充実
▽主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善に関する研修の充実
▽情報活用能力の育成に関する研修の充実
▽道立教育研究所における研修講座の工夫改善
▽道立特別支援教育センターにおける研修講座の工夫改善
【基本方針3・効果的・効率的な校内研修と教職員の自律的・主体的な研修への支援の充実】
▼新規
▽「メンター方式の校内研修」の一層の普及
▽道立教育研究所および道立特別支援教育センターによる校内研修などへの支援
▼改善・充実
▽校内研修などで活用できるオンディマンド研修の拡充
▽大学の公開講座を含む多様な研修会やセミナーに関する情報提供
【基本方針4・広域分散型の本道の特性に応じた教職員研修の充実】
▼改善・充実
▽遠隔研修のメリットを生かした研修の工夫改善
【基本方針5・効果的・効率的で質の高い教職員研修を推進する研修体制の充実】
▼新規
▽教職員の負担を考慮した効率的な研修の実施
▽大学等の知見を活用した研修の実施
▼改善・充実
▽研修計画の見直しに当たっての評価・検証方法の工夫改善
(道・道教委 2019-04-02付)
その他の記事( 道・道教委)
道教委が通級指導の手引を作成 導入検討の参考に 対象生徒決定プロセスなど
道教委は、『道立高校等における“通級による指導”の手引』を作成した。道内で通級による指導を実施している高校の事例をもとに、指導内容や対象となる生徒決定のプロセスなどを明記。各学校において、...(2019-04-03) 全て読む
実践的なリーダー養成の在り方 働き方改革の実現へ 道研所内アカデミー 67人受講
道立教育研究所は3月27日、同所で所内アカデミー「実践的なリーダー養成の在り方」研修会を開いた。所員や道教委職員、道内小・中学校教諭など67人が受講。立教大学経営学部の中原淳教授による講義...(2019-04-02) 全て読む
5者の活動成果たたえ オホーツク局が管内実践表彰式 受賞機に充実・発展決意
【網走発】オホーツク教育局は3月27日、30年度管内教育実践表彰表彰式を挙行した。松本邦由局長が各受賞者を訪問し、それぞれの実践の成果をたたえるとともに、今後の活躍に期待を寄せた。 3...(2019-04-02) 全て読む
道立学校の閉庁日一部改正―道教委通知 実情に応じ設定可能に 基本期間示すカレンダー作成
道教委は3月下旬、「道立学校における学校閉庁日の設定について」の一部を改正し、関係機関に通知した。8月15日前後の週休日・祝日以外の3日間を夏季休業期間の基本設定期間とし、学校の実情に応じ...(2019-04-02) 全て読む
新時代の学び支える先端技術活用―文科省 SINETで遠隔教育 6月までに活用モデル提示
文部科学省は、次世代の学校・教育現場を実現するための具体策を示す「新時代の学びを支える先端技術活用推進方策(中間まとめ)」を発表した。2023年度までに「遠隔教育を実施したいができていない...(2019-04-02) 全て読む
ハンドブック改訂へ協議 道教委が医療的ケア連絡協議会
道教委は3月22日、道庁別館で特別支援学校における医療的ケア連絡協議会を開いた。学校における医療的ケアに関する国の動向や道教委の取組について情報を共有。『医療的ケア実施のためのハンドブック...(2019-04-01) 全て読む
【辞令】道教委(31年4月1日付)
【次長級】 ▽学校教育局長(学校教育局指導担当局長)赤間幸人 ▽学校教育局高校配置担当局長(学校教育局高校教育課長)山本明敏 ▽教育職員局長兼教育職員局参事(教育職員局長)宇田賢治 ...(2019-04-01) 全て読む
高校アクションプログラム策定―道教委 開かれた教育課程実現 各校の推進状況把握し助言
道教委は、道高校教育アクションプログラムを策定した。道教育推進計画に掲げる高校教育に関する施策を着実に推進するための具体的な実施計画として作成したもの。これからの時代に求められる資質・能力...(2019-04-01) 全て読む
北方資料など重点に 情報収集計画まとめる
道立図書館は、第三次道立図書館事業推進計画に基づき、三十一年度から三十四年度までの四年間における道立図書館資料収集計画をまとめた。 各分野にわたり広範囲の資料を収集対象とし、今後四年間...(2019-03-29) 全て読む
道立図書館31年度運営計画 調査訪問し市町村支援 障がい者サービスの情報発信
道立図書館は、三十一年度運営計画を決定した。支援事業を実施していない市町村へ調査訪問などを積極的に行うほか、企画展や関係機関との連携によって、障がい者サービスに関する情報発信に努めることな...(2019-03-29) 全て読む