「楽しかった」99・8% 30年度移動理科教室アンケート―理セン
(道・道教委 2019-04-12付)

 道立教育研究所附属理科教育センターは、30年度移動理科教室アンケート結果をまとめた。アンケートには移動理科教室に参加した小・中学生1642人と、教員185人が回答。児童生徒のアンケートでは「移動理科教室は楽しかったか」との質問に対して「とても楽しかった」「少し楽しかった」の回答が99・8%となるなど、高い評価が得られた。

 同教室は、自然科学に対する関心を一層高め、科学的な能力や態度の育成を図ることを目的として、昭和46年から実施。所員がセンター所有の科学設備展示自動車(サイエンスカー)で小・中学校を訪問し、理科の観察・実験を行うことで、科学的な能力や態度の育成を図る機会を提供している。

 28年度から、4代目のサイエンスカーとなる「夢ラボ わくわくじっけん号」を導入。超伝導実験装置、真空実験装置、簡易オーロラ発生装置、3D防災シアターなど、14種類の実験装置を掲載している。

 30・31年度の2ヵ年で全管内を一巡する予定で、30年度は空知、石狩、日高、渡島、檜山、十勝、根室の7管内28市町村で実施。小・中学校、特別支援学校など41校を回り、サイエンスカーを活用した理科の観察・実験や、太陽電池および燃料電池によるハイブリットカーの試乗体験、立体映像による防災シアターの視聴、サイエンスショーなどを行った。

 30年度の参加児童生徒は管内別に、空知286人、石狩258人、渡島304人、檜山155人、十勝343人、根室198人、日高321人の計1865人。アンケートには、1642人が回答した。

 質問は、①移動理科教室は楽しかったか②「もっと知りたい」と思ったか③発見や不思議はあったか④参加して理科が好きになったか―の4項目。①の質問では「とても楽しかった」「少し楽しかった」が合わせて99・8%。また、「楽しくなかった」は全体の0・2%となる3人が回答しており、「分からない」と回答した児童生徒はいなかった。

 ②の質問では「思った」「少し思った」が合計95・3%。もっと知りたいと「思わなかった」は3・4%、「分からない」は1・4%だった。

 ③の質問では「たくさんあった」「少しあった」が合計96・5%、④の質問では「とても好きになった」「少し好きになった」を合わせて99・6%となった。

 児童生徒からは「これからの授業でも発見や不思議に思うことを大切にしていきたい」「理科の学習での実験を発展させて、様々なことができることが分かった」などの感想が挙がった。

 また、参加した教師185人からもアンケートを集計。

 ①日程は適当であったか②子どもたちの理科への興味・関心を高める内容であったか③子どもたちの科学的な能力などの育成に役立つ内容であったか④参考となる指導方法があったと思うか⑤学校の教育活動の推進に役立つものだと思うか⑥今後も応募したいと思うか―の各質問について「そう思う」「少しそう思う」と回答した合計は、①で97・3%、②で100%、③で99・9%、④で99・9%、⑤で100%、⑥で100%だった。

 教師の感想からは「移動理科教室での内容に加え、電気や自然災害、空気の圧縮などについて、もっと授業で詳しく学習させたい」「器具の取扱いや興味のもたせ方など、普段の授業に関してもサポートしてほしい」と、日ごろの学習内容に生かせる観察・実験を望む声が多数あった。

(道・道教委 2019-04-12付)

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