高校道徳の抜本的改善・充実へ　新規に実践研究開始　指定校・研究校の成果を全道に　道教委

（道・道教委 2019-07-02付）

　道教委は本年度、新規に文部科学省委託「道高校道徳教育の抜本的改善・充実にかかる支援事業」を実施する。道内４圏域ごとに研究推進校と協力校を指定。研究推進校に札幌厚別高校など４校、協力校に芦別高校など４校を指定した。各指定校は、単年度計画で道徳教育推進教師を中心とした全教員による道徳教育の実践研究を進める。道教委は小・中学校における道徳教育の改善・充実に向けた取組と同様に、指定校等での成果を道内各高校に普及させる方針だ。

　事業は、文科省の委託を受けて道教委が実施するもの。新学習指導要領の趣旨や内容を踏まえ、生徒が現代社会の課題に主体的に対応できる資質や能力を身に付けることができるよう、道内の高校において、道徳教育推進教師を中心とした全教員による道徳教育の実践研究を推進し、その成果を研究協議会などを通して全道に普及させる。

　事業の実施に当たり、道央、道南、道北、道東の４圏域ごとに、中心となって事業を進める推進校と、推進校と協力して事業に取り組む協力校を指定。

　推進校に札幌厚別高、穂別高校、利尻高校、紋別高校の４校、協力校に芦別高、森高校、羽幌高校、弟子屈高校の４校を指定した。

　各指定校は、子ども理解支援ツール「ほっと」を活用した分析・検証や、いじめ把握のためのアンケート調査、道徳教育推進研究協議会における実践発表や研究協議、遠隔システムを活用した意見交換などを行う。

　今月下旬には、第１回推進校・協力校道徳教育推進教師会議の開催を予定。遠隔システムを活用し、各指定校の道徳教育推進教師による学校体制の構築や研究実践にかかる協議・情報交換を行い、推進体制の充実・研究内容の共有化を図る。

　来年１月には、高校道徳教育研究協議会を開き、新高校学習指導要領における道徳教育の趣旨や内容などを周知する。また、実践発表や研究協議を通して、道徳教育推進教師の役割を明確にするとともに、各学校の実践を共有し、道徳教育の改善・充実を図る。

(道・道教委 2019-07-02付)