道研・道教育大 へき地教育充実研修 強み生かし組織づくり 4会場接続し指導法学ぶ
(道・道教委 2019-09-11付)

道研へき地小規模教育研発展編
道教育大の玉井副学長が講演した

 道立教育研究所は3日、道教育大学と連携してこれからのへき地・小規模校教育充実研修発展編「学校規模に応じた効果的な協働の進め方」を開いた。道教育大札幌駅前サテライトを主会場に、旭川校、釧路校、函館校の4会場を双方向遠隔システムで接続。各会場では同大の講師陣が助言した。道教育大の玉井康之副学長による講義・演習などを通して、受講者はへき地・小規模校の強みを生かした効率的な組織づくりのための方策を考えた。

 本年度初めて道研と道教育大が共同で企画・運営する研修。基礎編は7月9日に開催している。

 学校規模に応じた効果的な学校運営の推進に向け、小規模校における効率的な組織づくりについて理解を深めるとともに、自校の学校運営の改善・充実に向けた方策を考えることが目的。小規模校および複式学級を有する小・中学校の教諭21人が受講した。

 課題の明確化を図る演習では、学校行事や校内研修、教員の資質・能力についての課題に関する事前アンケート結果を踏まえ、グループ協議を実施。

 続いて、玉井副学長が「小規模校および複式学級を有する学校の学校運営」をテーマに講義・演習した。

 へき地・小規模教育は、コミュニケーション面・社会性において一般的にマイナス面を取り上げられがちであることを指摘。一方、少人数であることの特性として、異学年など学級外の活動の場が多く、全員発言などの機会をもちやすいことや、強い信頼関係をもとにした人間関係づくりができるなどのプラス面を紹介した。

 へき地校の特性を生かした教育活動を意識的に追求することの重要性を強調。TPOに応じてけじめをつけた指導を行い、子ども同士の信頼関係を維持しながら、社会性・集団性などを高める機会を増やすよう呼びかけた。

 このほか、学習ルールを踏まえた少人数・複式の学習指導や、行事と地域づくり活動・地域教育の一体化、へき地・小規模校の校内研修と研修体制など、様々な視点を柱に講義を進めた。

 つぎに、様似町立様似小学校の高橋郁子教頭が「えりも町立東洋小学校での実践」と題して発表。運動会や海浜学習などを通した地域とともにある学校づくりや、全員参加型の校内研修など、効果的な協働の取組を紹介した。

 このあと、「へき地・小規模校の強みを生かした学校運営の改善・充実」をテーマに演習。グループで事例校を選出し、事象やその要因の分析、解消に向けた目標を設定した上で、道教育大の講師陣による助言を受けながら目標達成のための具体策を検討した。

(道・道教委 2019-09-11付)

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