道教組が中央委員会開く 定数改善 世論づくりを 長時間過密労働解消へ運動
(関係団体 2019-09-12付)

道教組中央委・全体
本年度後半期の運動方針を決めた

 道教組(川村安浩執行委員長)は7日、札幌市内の北海道労働センターで第32回中央委員会を開き、本年度後半期の運動方針を決めた。当面の重点課題として、長時間過密労働解消に向けた運動を挙げ、「各地で職場、保護者、地域とつながり、組合員が中心となった要求の多数派をつくる取組を進める」とした。特に、国が法制化を進める教員の「1年単位の変形労働時間制」について、「時間外勤務を覆い隠し、教職員定数の抜本的改善に背を向ける」と批判し、導入を許さない取組を進め、教職員の定数改善を求める世論づくりを展開することを決めた。

 第1号議案「当面闘争の推進」では、本年度後半期の運動を進める上で当面の重点課題として、①ゆきとどいた教育を求める教育全国署名をはじめ、各種重要署名の取組②組織維持・強化・拡大の取組③子どもたちの健やかな成長発達・豊かな学びを保障する取組④長時間過密労働解消、「1年単位の変形労働時間制」導入を許さない取組―の4点を掲げた。

 うち、④では、道教委の学校における働き方改革「北海道アクション・プラン」に留守番電話・メールによる連絡対応などの項目が追加されたことから、「現場の実態に即した実効ある改善となるよう、各職場ぐるみの論議と取組の工夫が求められる」と指摘。「各地で職場、保護者、地域とつながり、組合員が中心となった要求の多数派をつくる取組を進める」とした。

 一方、国が教員の1年単位の変形労働時間制を可能とする法案提案を準備しているとの考えを示し、「学校の仕事に繁忙期と閑散期をもち込み、閑散期に休日を入れることで、現状の違法な超過勤務を少しでも合法化しようとしている」「時間外勤務を覆い隠し、教職員定数の抜本的改善に背を向ける」などと批判。制度の問題点を伝え導入を許さない取組を行うことで、「教職員の定数改善こそが大事」という世論を広げる取組を職場、保護者、地域と連携して進めていくことを決めた。

 このほか、労働基準法36条1項に基づく「時間外労働・休日労働に関する協定(36協定)」に関する方針も盛り込んだ。

 36協定で事業主は、事業場に労働者の過半数で組織する労働組合(過半数組合)がある場合はその労働組合、過半数組合がない場合は労働者の過半数を代表する者(過半数代表者)と書面による協定を締結することとなっている。

 学校における36協定について、従来、労働者の範囲を事務職員と技能労務職員とし、給特法適用の教育職員は含まれなかったが、今後は、教育職員と管理職も含むこととなったと指摘。職場内で36協定の意義や内容を学習、議論することを通して、職場の長時間過密労働解消に向けた取組につなげていくこととした。

(関係団体 2019-09-12付)

その他の記事( 関係団体)

第37回道公立学校事務長研究協議会 教育改革で果たす役割は 講演や発表通し資質向上

道公立学校事務長研究協議会  道公立学校事務長会(坂井秀昭会長)は12日から2日間、ホテルライフォート札幌で第37回道公立学校事務長研究協議会を開いた。全道の公立学校事務長223人が参加。テーマ「教育改革と事務長の役割...

(2019-09-17)  全て読む

芽室町学校教育振興会が研究大会 考え行動する生徒を 芽室西中で道徳6授業

 【帯広発】芽室町学校教育振興会(会長・小澤一記芽室中学校長)は6日、芽室西中学校(久保睦則校長)で教育研究大会を開いた。町教委や町内小・中学校の教職員約180人が参加。芽室西中が道徳6授業...

(2019-09-17)  全て読む

連帯目指す職場活動を 道教組の当面闘争方針

 道教組の第32回中央委員会(12日付4面既報)では、第1号議案「当面闘争の推進」を原案どおり決定した。本年度後半期の運動として「すべての教職員との対話と共同を基本に、教職員の連帯を目指す職...

(2019-09-13)  全て読む

命と人権守る教育を 特別決議採択

 道教組の第32回中央委員会では、「憲法を生かし、子どもの命と人権を守る教育と社会をつくろう」と呼びかける特別決議を採択した。  特別決議では、教育をめぐる情勢について、「改訂学習指導要領...

(2019-09-12)  全て読む

「力合わせ」の取組推進 川村執行委員長あいさつ

道教組中央委・川村安浩委員長  道教組の第32回中央委員会では、川村安浩執行委員長があいさつに立ち、「力合わせ」をキーワードに、組合員の拡大や道高教組との協力共同、教職員の働き方改革の推進を呼びかけた。あいさつ概要はつぎ...

(2019-09-12)  全て読む

高校長協会普通部会が札幌大会 新時代拓く 教育創造 求められる学力の概念学ぶ

普通科高校長協会研究協議会  道高校長協会普通部会(部会長・根上和也大麻高校長)は6日、ホテルライフォート札幌で道普通科高校長研究協議会第34回札幌大会を開いた。研究主題「北海道の新たな時代を拓く 教育の創造」のもと、...

(2019-09-12)  全て読む

札幌市小学校教頭会 新年度から 6専門部に組織再編へ 市の重点に基づく取組導入

 札幌市小学校教頭会(関根治彦会長)は組織改革に向けた素案をまとめた。現行の専門部を6つの専門部に再編。研究の視点と具体的な内容に、札幌市学校教育の重点に沿った取組を追加する。10月上旬まで...

(2019-09-12)  全て読む

公立高・特配置計画に対し声明―道高教組・道教組 時期見直し含め再考を 伊達高と伊達緑丘高の統合 

 道高教組(尾張聡中央執行委員長)と道教組(川村安浩執行委員長)は6日、道教委の公立高校配置計画、公立特別支援学校配置計画に対する声明を発表した。前年度に決定した高校配置計画を変更し、202...

(2019-09-11)  全て読む

道特協と札特協が合同研修会 適切な教育課程編成を 特セン・宮岸課長ら講演

道特協&札特協合同研修会  道特別支援学級設置学校長協会(=道特協、三戸奉幸会長)と札幌市特別支援学級設置学校長協会(=札特協、白川典洋会長)は8月30日、道立特別支援教育センターで本年度合同研修会を開いた。同センタ...

(2019-09-10)  全て読む

一般入試実施は48校 2年度全日制私立高の入試日程

5(左)、R2年度入試日程等一覧1  道私立中学高校協会は、令和2年度私立高校(全日制)、私立中学校の入試日程等を公表した。  道内私立高校51校のうち、一般入試を実施するのは48校で、定員は前年度比140人減の1万997人...

(2019-09-10)  全て読む