２年度予算文科大臣折衝結果　専科指導加配が大幅増　サポートスタッフ配置に６２億円

（道・道教委 2019-12-19付）

　教職員定数にかかる令和２年度文部科学省予算が１７日の大臣折衝を経て固まった。新学習指導要領の円滑な実施と働き方改革の実現のため、①質の高い英語教育を行う小学校専科指導教員１０００人の新規増②専科指導に積極的に取り組む学校への支援として２０１人の新規増に加え、既存の加配定数からの２０００人の振替増③中学校における生徒指導や支援体制の強化などのため２１０人の新規増―を行う。併せて、サポートスタッフの配置に必要な経費６２億円を措置する。

　教職員定数の改善は合計３７２６人。配置見直しによる振替分２０００人を除く改善は、本年度の１４５６人を２７０人上回る１７２６人となる。

　内訳をみると、新学習指導要領の実施に伴う授業時数増に対応し、質の高い英語教育を行うための小学校専科指導教員確保の加配定数として、本年度措置した２０００人に加えて１０００人を新規増とした。

　専科指導に積極的に取り組む学校への支援では、２０１人を新規増とするほか、既存の加配定数から２０００人を振り替え２２０１人増とする。

　中学校における生徒指導や支援体制の強化に向けた加配は、２１０人を新規増とした。　

　学校における働き方改革を推進するため、教育活動に参画する多彩なサポートスタッフを配置する補習等のための指導員等派遣事業を拡充し、前年度から７億円増の６２億円を計上。２５００人増の２万２８００人を配置する。

　このうち、スクール・サポート・スタッフ配置に１０００人増の４６００人、中学校における部活動指導員配置に１２００人増の１０２００人、学力向上を目的とした学校教育活動支援に３００人増の８０００人を措置する。

　１７日の記者会見で萩生田光一文科大臣は、これらの予算を措置することで、新学習指導要領の円滑な実施と学校における働き方改革に向け、学校の指導、運営体制の効果的な強化・充実を図っていくと説明。

　その上で、「学校における働き方改革は特効薬のない総力戦。文部科学省として引き続き、学校の働き方改革を強力に推進していく」と述べた。

(道・道教委 2019-12-19付)