オリパラ教育推進事業拠点校 努力を尊ぶ態度醸成 名寄小・士別中が成果を
(学校 2020-03-31付)

 【旭川発】令和元年度オリンピック・パラリンピック教育推進事業拠点校の名寄市立名寄小学校(林雅裕校長)と士別市立士別中学校(田中明人校長)は、1年間の実践内容や成果などをまとめた。

 名寄小は、オリンピック・パラリンピックへの児童、教職員の関心を高め、スポーツ・運動の価値や効果の再認識を通じて、国際的な視野や共生の視点をもって社会に貢献できる人材を育成するため、オリンピック・パラリンピック教育を推進し、豊かなスポーツライフの実現に向けた機運の醸成を図ることを目標とした。

 特色としては、玄関前スペースに、ピクトグラムやビデオ上映等にかかる啓発コーナーの設置、市社会福祉協議会と連携したパラスポーツの体験など。

 5年生の総合的な学習の時間「共に生きる」を12時間扱いで展開し、パラスポーツ体験などに取り組んだ。パラリンピックそのものや障がいのある人々の思い、生活の様子について理解を深めることを目指した。

 学習の中では、バンクーバー冬季パラリンピックアイススレッジホッケー日本代表で銀メダリストの永瀬充さんが来校し、公開授業や講話を行った。ゴールボールやシッティングバレー、ボッチャなどのパラスポーツを体験したほか、市社会福祉協議会職員からパラリンピックの説明を受けた。

 これらの活動を通し、「様々な物事に挑戦し、努力を尊ぶ態度が醸成された」「オリンピック・パラリンピックの意義や、精神に対する理解を深めることができた」などの成果が上がった。

 今後は、「市内小・中学校等でのさらなる実践の展開と周知をしていく」など、より充実した内容を展開していくよう取り組んでいくとしている。

 士別中は実践目標に、オリンピック・パラリンピックを通じて、スポーツの価値への理解を深めるとともに、規範意識のかん養、国際・異文化理解、共生社会への理解等を深めることを設定。

 市教委やJOCとの連携を図りながら、保健体育科の授業でJOCオリンピック教室を行った。

 オリンピック教室は、2年生59人を対象にトリノオリンピックでスキー・フリースタイルで活躍した逸見佳代さんが講師を務め授業形式で行った。生徒たちはグループに分かれ、ボール運びリレーや長縄跳びなどを行い、オリンピズムやオリンピックの価値などについて理解を深めるとともに、話し合い活動も行った。

 これらの活動が、オリンピックバリューを理解し、日常生活に生かそうとする意欲を高めることに効果的だったことを成果に挙げた。

 一方、今後の課題にオリンピック教室を毎年継続していくための体制づくりの必要性が挙がった。

(学校 2020-03-31付)

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