今金町2年度教育行政執行方針 教員のICT活用力向上 独自に研修制度展開(市町村 2020-04-09付)
今金町教委・中山秀悦教育長
【函館発】今金町教委の中山秀悦教育長は令和2年度教育行政執行方針において、小学校の総合的な学習の時間などでプログラミングの基本的な考え方・論理的思考力を芽生えさせ、中学校につなぐ学習を進めていくとした。教職員の資質・能力の向上に向け、町独自の教職員資質向上研修制度を活用し、ICT活用能力の向上を目指していく方針を示した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
▼確かな学力を育む教育の推進
5年生算数、6年生理科の単元でのコンピューターの活用をキーとして、総合的な学習の時間や教科の授業の中でプログラミングの基本的な考え方・論理的思考力を芽生えさせ、中学校につなぐプログラミング学習を進めていく。
▼多様なニーズに対応した取組の充実
本町の学校における特別支援教育においても、保健福祉課との連携や、特別支援教育スーパーバイザーによる適切な情報に基づいた子どもへの支援体制、保護者支援などの充実を図っていく。特別支援教育支援員は5人の配置を予定しており、子どもたちに落ち着いた環境を与えるべく、授業中の体制支援や学習支援の充実を図る。
昨年10月に文部科学省から平成30年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果が公表された。
不登校の小・中学生は前年度より14%増加した。1000人当たりでは、小学生が7・0人に、中学生が36・5人にそれぞれ増加している。
町には、いわゆるフリースクールなどの環境はない。学校は、校長のリーダーシップのもと、楽しく元気な学校づくりを目指すとともに、欠席即家庭訪問、校内支援対策チームによる情報共有、町の保健師や町地域自立支援協議会との連携など、配慮ある積極的な対応を進め、「不登校ゼロ」を合言葉に不登校・登校しぶりへの対応を進める。
▼家庭・地域との連携・協働の推進
まちづくり推進課、せたな警察署などと連携した「ながら見守り」などの登下校の見守り活動を継続するとともに、子どもたちの安全・安心を図るため、昨年、今金小学校および学童保育所に設置した防犯カメラを新たに種川小学校に設置する予算を計上した。また、ゲストティーチャーを活用した生きた教材の授業、学校経営の意思決定や人的資源の支えとしてのコミュニティ・スクールの推進を図っていく。
▼学校における指導体制の充実
業務改善と働き方改革の意識化が重要。学校閉庁日、部活動休養日、行事などに伴う勤務のスライド制の実施とともに、導入された校務支援システムの有効活用、会議の効率化はもとより、校務分掌組織の精査などで働きがいのある学校づくりを進める。
ゆとりをもった業務の中で、仕事の精度を高めていくという効率化を図るためには、教職員の資質・能力の向上が欠かせない。様々な研修の機会を通じて教職員の授業力・生徒指導力・保護者対応などを含めた人間関係形成力、さらに、これからますます求められるであろうICT活用能力を高める手立てをとる。町独自の教職員資質向上研修制度を活用し、地域とのふれあいの場と時間を保障する手立てを取っていく。
なお、今金小は2年度から、今金中と同様の2学期制を採用していく。
▼協働性を重視した社会教育の推進
学社融合ファイルの活用を通して、学校教育と社会教育の間の連携の円滑化に努める。土曜日の教育活動推進プランモデル「わくわくカレッジ“イマカレ”」を開催し、体験プログラムを通して人材育成と教育機能を調和させた学校教育と社会教育の連携・融合を図る。
今後求められるコンピューター上の複数の画面から情報を取り出し考察するというような、子どもたちが将来どのような場面に直面したとしても発揮できる確かな読解力を育んでいくこと、小学校低学年での学力がその後の学力差に大きく影響しているという指摘を踏まえ、学習の質に大きくかかわる語い量を増やし、語いを生活の中で活用できるよう、読書(input)と作文(output)のまちプロジェクトの推進を強化していく。
(市町村 2020-04-09付)
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