本別高「とかち創生学」 地域の核となる活動を 次代を担う人材育成
(学校 2020-05-22付)

 【帯広発】本別高校(近藤浩文校長)は、総合的な探究の時間「とかち創生学」の本年度推進方針をまとめた。地域包括ケア研究所の藤井雅巳代表理事によるオリエンテーション動画の配信や、地域住民と生徒が参加するオンラインミーティングの開催、コミュニティスクール(CS)実施に伴う地域人材の活用とコーチングマニュアルの作成などを展開。地域課題の解決を主テーマとし、次代の十勝をけん引する人材を養い、高校が地域の核となるよう教育活動の実践に力を入れていく。

 本別高では、「正解のない課題に挑戦し探究し続ける力を育成する」と「次代の十勝をけん引し地域を支える力を育成する」のもと、地域課題の解決を目指す総合的な探究の時間「とかち創生学」を設定。新学習指導要領が示している目指すべき資質・能力に加え、卒業後に職場や地域社会で生きていくために必要な社会人基礎力などの育成を目標に定めた。

 新型コロナウイルス感染症拡大を受けて、本年度の取組推進の方針を定めた。年度初めのオリエンテーションのため、アドバイザーを務める地域包括ケア研究所の藤井代表理事が少子高齢化や日本経済について解説する動画を配信。生徒たちは自宅で視聴し、取組への意欲を養った。

 地域課題を解決するためのテーマに、①ホームページ編集を通じた情報発信②各種イベントの開催③本別町の観光④本別公園の利活用⑤特産品開発⑥福祉・子育て支援―の6点を設定。地域の特産品を使った商品の開発や地域課題の解決策の提案、魅力ある地域づくり・街づくりの提案を目標に据え、現状分析や仮説構築、解決策検討・提案などに取り組んでいく。

 また、本年度、道教委のCSの指定を受け、地域住民を外部講師として積極的に活用すべく、指導についての共通認識を図るコーチング・マニュアルを作成した。中では、総合的な探究の時間における目標や育成を目指す資質・能力、培っていきたい思考方法を明示。コーチングの姿勢として「生徒と同じ目線で、横並びの関係性を保ちながら、共に考え、共に正解のない課題に挑戦するスタイルをとってほしい」と要請。傾聴、信頼関係の構築、質問など各種コーチングスキルについて解説している。

 18日からの分散登校において、ICTを用いアドバイザーや外部コーチ、生徒が参加するオンラインミーティングを予定。生徒同士の相談や検討などの交流活動は、個人用情報端末を介したコミュニケーションアプリを利用する考え。

 同校では総合的な探究の時間やCSの取組を通じて、高校と地域が一体となった取組を進め、学校生活の充実と学校の魅力化を図り、地域を理解し、地域に愛着をもつ人材を育成し、高校が地域の核となるよう教育活動を展開していく。

(学校 2020-05-22付)

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