上川管内公立小・中の分散登校 名寄は学年で時数統一 実態に応じ柔軟な対応
(コロナウイルス関連 2020-05-25付)

 【旭川発】上川管内各市町村の公立小・中学校における5月末までの分散登校等の方針が本紙調査でまとまった。旭川市では、小・中学校の1コマの時間数を短縮して毎日、児童生徒が登校できるよう登校時間を調整。名寄市は学年ごとの時数を統一し、各学校の実態に応じて柔軟に対応した。各市町村は時数や登校日を徐々に増やし、段階的に通常の授業を再開できるよう準備を進めている。

 各市町村の分散登校の状況はつぎのとおり。

▼旭川市

 18日から分散登校を開始。18日の週は小学校1コマ25分、中学校1コマ30分に短縮して各3コマずつ行い、児童生徒1人当たり2回登校。25日の週は小・中学校共に1コマ40分として3コマずつ設定。午前から給食、給食から午後と時間を調整して、児童生徒が毎日、学校に登校できる環境を整えた。

▼士別市

 18日から分散登校を実施。学校数が多いため、学年別、クラス別など、実態に応じて対応は様々。18日の週は1週目として6日間登校し、1日当たり計3回・3時間の授業を実施。25日の週は、市街地の学校は1日おきの5時間が基本。小規模校など周辺校は毎日3時間の実施とするなど、段階的に授業を行っていく。給食は26日から開始する。

▼名寄市

 18日から分散登校を開始。学校数が多いことから対応は様々だが、授業時数は市内の小・中学校で統一。小学校は15~20時間、中学1・2年生は12時間、3年生は15時間とした。また、給食の提供は25日から可能とし、各学校の実態に応じて有無を選択できるようにした。

▼富良野市

 18日から分散登校を開始。学年、学級など各校の実情に応じて実施している。18日の週は、小学6年生と中学3年生が計2回3時間、その他の学年は計1回3時間。25日の週は、平均2~3回登校。授業時数は、午前のみ、午前から午後までなど、学校の実態に応じて対応する。給食は18日の週から提供している。

▼鷹栖町

 18日から開始。小学校は1年生、2~6年生は学年でA・Bグループに分けて対応。授業時間は1~5年生は2回4時間、6年生は5回4時間で。中学校はクラス別に計5回4時間授業を行う予定。給食も提供する。

▼東神楽町

 18日から分散登校等を開始。小・中学校ともに、4~6時間授業を設定して、計6回実施する。給食は提供している。

▼当麻町

 宇園別小学校は全学年計7回。当麻小学校は学年別で1・6年生は計8回、2~5年生は計6回登校する。当麻中学校は学年別や学級別に対応。1・2年生は計7回、3年生は9回登校する。給食は提供しない。

▼比布町

 中学校が15日に学年ごとに1時間程度登校した。その際、学校側から1人1台タブレット端末を配布。教諭が5教科に関する1週間分の授業内容を動画に記録してUSBメモリに記録したものと1日の授業のスケジュール表を生徒に配布して学習を支援した。分散登校は、19日から小・中学校で週2回2時間程度、学年別で実施。25~28日は学年別に、29日は全校児童生徒が登校する予定。給食はきょう25日から開始する。

▼愛別町

 小・中学校共に18日から分散登校を開始。小学校は1~2学年程度、中学校は1学年ずつ登校させる。また、18日の週は1日3時間、25日の週は1日5時間とし、主要5科目の授業を実施する。

▼上川町

 小規模校のため、全校で児童生徒が登校しており、給食も提供している。

▼東川町

 18日から分散登校を実施。学校によって学年や学級で分けているほか、登校する児童生徒を把握できるよう、50音順で前半と後半に分けて実施している学校もある。また、小規模校で全校児童が登校している小学校では、複式を単式にして一斉指導するなど工夫している。

▼美瑛町

 18日から分散登校を実施。ある小学校では、学年別で奇数日と偶数日に分かれて登校させている。プレイルームや特別教室などを利用して授業を行い、登校は計5回。中学校では、18日の週は教育相談の形で実施し、25日の週から学年別に登校させ、3時間授業を設定している。

▼上富良野町

 18日の週は小学1・6年生2回3時間、2~5年生1回3時間、中学3年生は2日に1回3時間、1・2年生は3日に1回3時間。25日の週は小学校が28日まで4時間ずつ、29日は1年生4時間、2~6年生が5時間授業となる。中学1~2年生は25~28日まで3時間授業、中学3年生は毎日4時間。給食は小学校と中学3年生に25日から提供する。

▼中富良野町

 18日から実施。ある小学校では計4~5回実施。18日の週は1・6年生対象に2回2時間行い、25日の週は3回で、午前8時20分から午後1時までとする。2~5年生は計4回。小規模校については、複式を単式にして実施するなど工夫。25日から給食を提供。

▼南富良野町

 15日から全児童生徒が登校。小・中学校共に15日、19日、21日は午前授業を実施した。25日の週は毎日登校することとし、引き続き午前授業で対応する。

▼占冠村

 13日から全校児童生徒の登校を開始。小・中学校とも5月中は計9回。25日から給食を提供する。

▼和寒町

 小・中学校共に11日から分散登校を実施し、学年別で3時間授業を計4回設定。中学校は全生徒が登校して計5回実施。中学校では空き教室などを活用して、少人数で授業が行えるよう工夫している。給食は提供している。

▼剣淵町

 18日から実施。小学1・4・6年生と2・3・5年生の学年別に2時間を基本としている。児童生徒数が少ないため、小・中学校とも25日から全校児童生徒が登校。小学校は3~4時間、中学校は4~5時間授業を行うとともに、給食は27日から提供する。

▼下川町

 小学校が13日から、中学校が7日から分散登校が始まった。小学校は3年生以外の各学年が20人以上のため、A・Bグループに分けて登校。各グループは計5回登校し、時数は17時間。中学生は学年別で1年生5回、2・3年生は6回登校。22日までは1日3時間としているが、25日以降は6時間授業とする。給食はきょう25日から提供。

▼美深町

 小・中学校は18日から分散登校を開始。学年別のほか、1学年をさらに半分にするなど、1人当たり最低計3回の登校とする。

▼音威子府村

 7日から分散登校を実施。計12回の実施のうち、26日と28日は小学6年生と中学3年生のみ。午前と午後に分けて、3時間授業を設定してる。

▼中川町

 小学校が63人、中学校が20人という小規模校なため、15日から全児童生徒が登校。午前授業とし、給食は提供しない。

▼幌加内町

 小・中学校共に15日から分散登校を実施。少人数のため、全校児童生徒が登校し、15日は健康状態などをみるため、1時間程度とした。また、19日から4時間授業を行い、給食も提供される。

(コロナウイルス関連 2020-05-25付)

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