喜茂別町内小・中 臨休中の取組 全校でオンライン授業 再開後も幅広く活用(コロナウイルス関連 2020-05-29付)
喜茂別小6年算数授業
【小樽発】喜茂別町教委は、臨時休業中における児童生徒の学習機会を確保するため、町内全校でオンライン授業を展開した。このうち、喜茂別小学校は6年生から取組をスタートし、4・5年生でも実施。各学校では学校再開後も、オンライン授業のシステムを幅広く活用していく考えだ。
オンライン授業の導入に当たり、町教委は、喜茂別小6年生の家庭全戸のICT環境の実態を調査。通信環境が整備されていない家庭には、モバイルWi―Fiを貸し出すこととした。
喜茂別小においては、分散登校日にタブレット端末の操作方法や活用のルールを確認。6年生全員にPC端末を持ち帰らせ、保護者に文書でオンライン授業の周知を図った。
同校では、インターネット電話サービスSkypeを活用してオンライン授業を実施。授業前に自宅Wi―Fiへの接続、Skypeへの接続に関する不具合などが発生した際は、担任以外の教員が電話や家庭訪問を通じてトラブルを解消した。
当初、授業中、「教師の声が聞きにくい」「板書が見づらい」との反応があり、ゆっくりと話したりタブレットの位置を変えたりするなどして対応。一人ひとりの学習状況は、ノートを提示させて把握した。
授業後もネットワークの接続を保持し、児童からの質問を受けられるようにした。
授業を行った教員は「子どもの顔を見て、声を聞いて、学習できているかどうかが分かる」と効果を実感。また、授業者だけでなく、全教員が授業準備、授業中のトラブル対応などに当たったことで、再び臨時休業となった場合でも、全教員がオンライン授業を行う環境が整った。
児童からは、「一人で学習するより、みんなで学習できて、先生に教えてもらえたのでとてもよかった」「やる気が出てきた」など前向きな感想が。保護者からも、「先生と同級生の顔を見ながら勉強できて安心した」「自宅で授業を受けることができてありがたい」との声が寄せられた。
オンライン会議システムZoomを使って、鈴川小学校では5・6年生、喜茂別中学校では3年生のオンライン授業を展開。
3校とも、オンライン授業のメリットを踏まえ、今後も悪天候時や長期休業中における登校日以外の補充学習などに活用していくとしている。
後志教育局の中澤美明局長は町の取組を高く評価した上で、「新型コロナウイルス感染症の感染の状況がどのように変化しても、子どもたちが安全な環境で安心して学べることが重要」と強調。「必要な学力を身に付けて学校を卒業でき、この町に生まれてよかったと児童生徒が思えるよう、オンライン授業について各市町村の実情に応じてサポートし、管内全体に広げていきたい」と話している。
(コロナウイルス関連 2020-05-29付)
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