札幌市　市立高等に通う女子生徒対象　妊娠・ＤＶなど調査へ　１２月中旬　支援強化目指す

（札幌市 2020-11-25付）

　札幌市子ども未来局は、市立高校と石狩管内の道立高校、市立および道立の高等支援学校に通う女子生徒約１万９０００人を対象に、妊娠やＤＶなどの困り感に関するアンケート調査を行う方針だ。１２月中旬ころにも市立・道立高にＱＲコードを記載したチラシを、高等支援にはアンケート内容を読みやすくした調査票を配布する予定。思春期・若年期の女性に対する行政の支援強化を目指す。

　昨年６月に発生した２歳女児虐待死亡事案を受け、ことし３月、市は子ども子育て会議児童福祉部会において思春期・若年期に焦点を当てた支援の枠組みの創設を求める提言を受けた。死亡した２歳女児の母親が１０代で出産していたほか、家出経験があったことを踏まえ、結婚・出産前の若年女性を支援する取組の推進を目指している。

　市は婦人保護事業と児童福祉法に基づく支援の狭間にある若年女性を対象とした事業を検討。行政と若年女性とのつながりを深めるため、思春期・若年期女性の妊娠やＤＶなど早期における困り感を把握すべく、アンケート調査を実施することとした。

　具体的には恋人、家族、友人などのパターンごとに設問数１３問３４項目程度の調査を予定。回答は任意としている。

　市立高８校、石狩管内の道立高３８校の計４６校に通学する女子生徒を対象とした調査は、ＱＲコード付きのチラシを各校に送付し、読み込んだインターネット上のアンケートフォームから回答する形式を検討。

　市立高等支援２校と道立高等支援２校の計４校に通学する女子生徒には、内容を分かりやすく記載した調査票、依頼チラシ、返信用封筒を送付し、郵送での回答を予定している。

　また、若年期の女性を対象にアンケート調査を実施。住民基本台帳から無作為に抽出した市内に住む１９～２４歳の女性３０００人に、調査票を送付する見通し。

　市は現在、調査に向け準備中で、１２月中旬にも開始予定。来年１月上旬ころから集計する。

(札幌市 2020-11-25付)