文科省 衛生管理マニュアル改訂 冬季 2段階換気を例示 一斉臨時休業 避けるべき(コロナウイルス関連 2020-12-07付)
文部科学省は3日、『学校における新型コロナウイルス感染症に関する衛生管理マニュアル~学校の新しい生活様式』を改訂した。冬季でも可能な限り常時換気に努めることとし、児童生徒の健康被害を防ぐために暖かい服装を心がけるよう指導することや、空き教室などを活用した2段階換気を周知。学びの保障や心身への影響を踏まえ、特に小・中学校は地域一斉の臨時休業は避けるべきとした。
マニュアルは、学校の衛生管理に関する具体的な事項を整理し、学校の参考となるよう作成。12月3日時点での知見に基づき、4度目の改訂を行った。
主な改訂個所をみると、小・中学校について、家庭内感染が大部分であることを踏まえ、地域一斉の学校の臨時休業は「学びの保障や心身への影響の観点から避けるべき」と明記。
家庭内以外の感染も多い中学生、高校生に関しては、マスクを着用しないで行う感染リスクの高い活動を一時的に停止するなど、生徒の発達段階に合わせた柔軟な対応の検討を求めている。
冬季の対策では、気候上、可能な限り常時換気に努めることとし、難しい場合は30分に1回以上、少なくとも休み時間ごとに窓を全開することを示した。
室温低下による健康被害を防ぐため、暖かい服装を心がけるよう指導するなど、保温・防寒目的の衣服の着用について柔軟な対応を呼びかけている。
また、室温が下がりすぎないよう、空き教室などを活用して新鮮な空気を取り入れる2段階換気を紹介。道立総合研究所が作成したリーフレット『北海道の冬季の寒さに配慮した学校の換気方法』を示し、気候条件に応じた適切な換気方法を求めた。
給食など昼食時の留意事項では、高校において生徒や教職員の感染が確認されている事例を踏まえ、飛まつを飛ばさない席の配置や食事後、歓談時におけるマスク着用について追記した。
感染者が発生した学校の55%が学校全体での臨時休業を実施していない現状を踏まえ、臨時休業の考え方を整理し、感染者が発生したらただちに臨時休業を行うのではなく、設置者が臨時休業の要否において保健所と相談し、判断することをあらためて明記した。
このほか、本年度に健康診断を実施していない学校は年度末日までに実施することを記載。
幼児のマスク着用に当たっては、息苦しくないかを教職員・保護者が十分に注意するとした上で、本人の調子が悪い場合や持続的なマスク着用が難しい場合、無理に着用させる必要はないとした。
(コロナウイルス関連 2020-12-07付)
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