道教委 ICT活用授業デザイン編 各校種35事例を集約 留意点など可視化し整理(道・道教委 2021-03-10付)
道教委は、ICT活用授業モデルのデザイン編を作成した。授業で使用するICT機器やアプリ、クラウドサービスの活用方法などを説明し、各教科の1単位時間の流れについて導入・展開・終末など簡略化した指導案を示した。小・中学校、高校、特別支援学校等の計35事例を集約。高校では、4年度の新学習指導要領実施を見据え、地理総合の授業モデルも作成。留意点などを可視化し、整理した。道教委は「各学校でICTを効果的に活用した授業実践を」と呼びかけている。
道教委は昨年8月、全道の小・中学校、高校、特別支援学校等がICTを活用した授業を実践できるよう、ICT活用授業指針を作成。その後、ホームページにICT活用ポータルサイトを開設し、参考となる情報を発信している。11月には、現場の教職員が実際に利用していたアプリなどを集約して、授業改善のヒントとなるよう、Tips編を提供した。
今回、各教科等の1単位時間の流れを示した事例を集約し、授業モデルのデザイン編が完成。
作成は、本庁、各教育局の指導主事が担当。フォーマットは、主体的で対話的で深い学びのポイントや、ICT活用のポイント、使用するICT機器、使用するアプリ、クラウドサービス等、クラウド活用などの共通項目を設定した。
1単位時間の流れについては、本時のねらい・導入・展開・終末など必要な部分を抽出し、指導案を簡略化したものを示した。
このほか、一斉指導や個別指導、協働して学習活動を行う場面や、どの学習活動がICT活用授業指針で示す目指す姿1~6のうち、どれに該当しているかなどが分かるよう、可視化し整理している。
小・中学校、高校、特別支援学校すべてで学習指導要領に沿った内容としており、高校に関しては4年度からの新学習指導要領実施を見据えて作成。小・中学校各5事例、高校21事例、特別支援学校4事例を集約した。
個別の事例をみると、高校の事例のうち、地理総合「生活圏で見られる自然災害を基に、地理的技能を身に付ける」では、生徒に課題を出して受け取ったりすることができるGoogle Classroomを活用して、生徒自身が立てた仮説を検証するため地域の災害に関する情報を収集し、分析する活動を展開。併せてハザードマップが閲覧でき、災害種別で検索したり、拡大してみたりするなどの工夫を取り入れた授業を提案している。
数学の「ICTを活用して二次関数の式とグラフの関係を考察する」では、Classroomを活用するほか、関数グラフ、平面幾何、空間図形などの動的な変化をみるため、数学アプリGeoGebraを取り入れた学習内容を紹介している。
道教委は「すべての教職員に周知し、事例を参考に各学校でICTを効果的に活用した授業実践を」と要請している。
デザイン編はICTポータルサイトに掲載。今後、各学校から他の参考となる実践事例などが提案されれば、随時、更新していく。
(道・道教委 2021-03-10付)
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