札幌市教委　２年度ＳＣ事業相談件数　４１０９８件を受理　相談期間短縮に伴い大幅減

（札幌市 2021-05-31付）

　札幌市教委は、令和２年度スクールカウンセラー（ＳＣ）事業における相談件数をまとめた。９６人のスクールカウンセラーが小・中学校、高校、特別支援学校で４万１０９８件の相談を受理。元年度と比べ５８７１件減少した。小学校は１７３４件減の１万２０２４件、中学校は４１７２件減の２万４４２３件となった。市教委は大幅な減少について「新型コロナウイルス感染症感染拡大による４月と５月の臨時休業、６月の分散登校によって、年間の相談期間が短かったことが要因と考えられる」としている。

　市教委は、子どもたちの友人関係の悩みや登校への不安などへの対応を目的に、専門的な知識・経験を有するスクールカウンセラーを各学校に配置。また、スーパーバイザーが日常的にスクールカウンセラーに指導助言しているほか、年２回程度、スクールカウンセラーを対象にした研修会を開催するなど、スクールカウンセラーの資質向上を図る取組も行っている。

　２年度の年間配置時間は小学校が各校６９時間、中学校、高校・中等教育学校が各校２８０時間、特別支援学校が５校で８４０時間となっている。

　スクールカウンセラーによる相談件数をみると、小学校は１７３４件減の１万２０２４件、中学校は４１７２件減の２万４４２３件、高校・中等教育学校・特別支援学校は３５件増の４６５１件となった。

　小学校、中学校、高校、中等教育学校では不登校の相談が、特別支援学校では友人関係にかかわる相談が多かった。

　市教委は「小学校と中学校の連携を重視し、できる限り中学校区におけるパートナー校を基本としてスクールカウンセラーを配置することで、限られた配置時数であってもスクールカウンセラーをより効果的に活用できる体制の構築を図っていく」としている。

(札幌市 2021-05-31付)