【解説】夏季休業中の端末利活用

（解説 2021-07-16付）

　文部科学省は、１人１台端末の円滑な利活用に向け、夏季休業期間に準備すべき事項をまとめた。端末の持ち帰りを検討する際のポイントでは、休業期間中におけるオンライン登校日の設定や、緊急時に備えたオンライン学習の実施を挙げている。

　文科省はことし３月、ＧＩＧＡスクール構想本格運用時チェックリストを作成。学校設置者が新しいＩＣＴ環境を本格的に運用するために確認すべき事項を整理した。

　これを踏まえ、２学期以降に教職員や児童生徒がＩＣＴを日常的なツールとして活用できるよう、「１人１台端末の円滑な利活用に向けた夏季休業期間における準備」を作成。１３日付で各都道府県・指定都市教委担当者に通知した。

　主な内容をみると、夏季休業期間に１人１台端末の利活用の意義や方法、留意点について理解を深められるよう教職員研修を実施し、各教職員が端末にふれる環境をつくり出すことを要請。特設サイト「StuDX　Style」や教職員支援機構などの情報を参照に取り組むよう求めた。

　端末持ち帰りを検討する際のポイントとして、端末を活用した課題の検討、利用時のルール設定と教職員・保護者・児童生徒間の共有などを挙げ、通信環境が整っていない家庭の児童生徒にルーターを貸与するための補助事業を周知した。

　早急に取り組むべき事項では、児童生徒一人ひとりに対するクラウドサービスのアカウント・パスワードの発行や、円滑な接続環境を確保するため、民間事業者と協力して通信環境を評価し、課題の改善策を講じるよう求めた。

　このほか、児童生徒の目の健康に関する留意事項、端末の利用に当たって保護者間で確認・共有すべきポイントなど、過去の通知内容をあらためて周知した。

(解説 2021-07-16付)