釧路管内学校等 文科省・道教委指定事業 文科省4 道教委18事業 釧路局 釧路明輝高で人権教育事業
(道・道教委 2021-08-24付)

 【釧路発】釧路教育局は、本年度の管内における研究指定校をまとめた。文部科学省指定は4事業、道教委指定は18事業となっている。東北海道唯一の都市型総合学科校である釧路明輝高校では、新たに人権教育推進事業に着手し、アイヌの人々の人権をテーマに実践研究に取り組む。指定事業の概要はつぎのとおり。

◆文部科学省

▼スーパーサイエンスハイスクール事業

▽指定先=釧路湖陵高

 高校および中高一貫教育校における先進的な科学技術、理科・数学教育を通して、生徒の科学的能力・技能、科学的思考力・判断力・表現力を培い、将来国際的に活躍し得る科学技術人材等の育成を図る。

▼教育課程研究指定校

▽指定先=釧路江南高

 幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高校および中等教育学校等における教育課程および指導方法等について調査研究を行い、学校における学習指導の改善・充実、教育課程の基準の改善等に資する。

▼研究開発学校

▽指定先=阿寒高、有朋高・協力校

 小規模校や離島の高校の教育水準の維持向上を図るため、全日制・定時制課程高校におけるメディアを利用して行う遠隔授業の対面により行う授業時数を緩和した単位認定の在り方ならびに指導方法についての研究開発を実施する。

▼人権教育推進事業

▽指定先=釧路明輝高

 学校における人権教育に関する指導方法の改善・充実に資することを目的とした実践的な研究を実施し、人権教育の一層の推進を図る。

◆道教委

▼小中一貫教育サポート事業

▽指定先=釧路市阿寒湖義務教育学校

 小・中学校9年間を通じた教育課程の編成・実施等を通して、義務教育の質の向上を図る。

▼授業改善推進チーム活用事業

▽指定先=釧路市(新陽小、武佐小、釧路小、鳥取中、大楽毛中、景雲中、美原中、鳥取西中、桜が丘中)

 実践的指導力を有する教員(2~3人)がチームとなり、チーム・ティーチングによる学習指導や全教職員との協働による授業改善、校内研修での資料提供、教員との協議等を実施し、学校全体で授業改善に取り組む。また、推進チームの指導力向上に向け、全道研修会、ブロック別研修会、テレビ会議を行う。

▼学校力向上に関する総合実践事業

▽指定先・地域指定=釧路市(清明小、湖畔小、武佐小、青陵中)、鶴居村(鶴居小、幌呂小、下幌呂小、鶴居中、幌呂中)

 管理職のリーダーシップのもと、全教職員が1つのチームとなって包括的な学校改善を推進するモデルを提示し、実践成果の普及を図るシステムを構築する。

▼海洋教育パイオニアスクールプログラム

▽指定先=浜中町散布小、厚岸翔洋高

 学校における海洋教育の質的な向上を図るため、海洋教育カリキュラムの開発と海洋教育の担い手を育成する。

▼中1ギャップ問題未然防止事業

▽指定先=釧路町(遠矢小、遠矢中)

 児童生徒の人間関係づくりの能力の育成や、小・中学校間の連携を促進するとともに、家庭や関係機関との情報共有を図るなど、中1ギャップ問題解消の取組を実施する。

▼1日防災学校

▽指定先=釧路市(城山小、共栄小、新陽小、芦野小)、釧路町(別保小、遠矢小、知方学小)、厚岸町(真龍小、太田中)、浜中町(茶内小、茶内中)、標茶町(中茶安別小中)、弟子屈町(川湯中)、鶴居村(鶴居中、幌呂中)、白糠町(庶路学園)、釧路湖陵高、釧路江南高、釧路工業高、厚岸翔洋高、標茶高、弟子屈高、阿寒高、白糠高、釧路養護

 児童生徒の命を守るための防災教育の充実を図るため、各学年において1時限(1コマ)以上、防災教育に基づく授業を行い、児童生徒が防災意識を高める機会とする。

▼小・中・高校英語教育支援事業

▽指定先=厚岸町(真龍小、真龍中、厚岸翔洋高)

 小・中・高校の10年間の英語教育を通じて、4技能5領域のバランスの取れた英語力を身に付けられるよう、学びの連続性を意識した指導体制を整備し、積極的にコミュニケーションを図ろうとする態度を有する自律した英語学習者の育成を目指す。

▼道ふるさと教育・観光教育等推進事業

▽指定先・実践校=弟子屈町和琴小(アイヌ)、釧路市興津小(北方領土)、浜中町散布小(北方領土)、標茶町標茶小(観光)

▽指定先・協力校=釧路町昆布森小(アイヌ)、釧路町昆布森中(アイヌ)、厚岸町厚岸中(観光)、標茶町立茶内中(観光)

 道徳科、総合的な学習の時間、特別活動等において「アイヌの人たちの歴史・文化等」「北方領土」の学習を取り上げたり、北海道の自然や文化、観光産業等の教育資源を活用したりすることによって、北海道についての理解を深め、郷土に対する愛着や誇りを育むふるさと教育・観光教育の充実を図る。

▼プログラミング教育事業

▽指定先=釧路町遠矢小

 プログラミング教育に関する指導計画等を作成し、研究実践の成果を普及し、プログラミング教育の充実を図る。

▼小学校体育専科教員活用事業

▽指定先=釧路市清明小、鶴居村(鶴居小・本務校、幌呂小、下幌呂小)

 学級担任等とのチーム・ティーチングによる指導や授業づくりの支援等を行い、小学校教員の体育に関する指導力の向上や学校全体の体力向上の取組の充実を図る。

▼オリンピック・パラリンピック・ムーブメント全国展開事業

▽指定先・推進校=釧路市朝陽小

▽指定先・協力校=釧路市東雲小、釧路市桜が丘中

 オリンピック・パラリンピックへの関心を高め、スポーツの価値や効果の再認識を通じ、国際的な視野をもって世界の平和に向けて貢献できる人材の育成を図る。

▼発達障がい支援成果普及事業

▽指定先・推進校=浜中町茶内小

 教員の発達障がいに関する専門性の向上および発達障がいのある子どもやその保護者への早期からの教育相談や支援体制の充実を図り、その取組の成果を広く道内に普及し、本道における発達障がいの可能性のある幼児児童生徒への切れ目のない一貫した指導や支援の充実を図る。

▼地域学校協働本部事業

▽指定先=釧路市、釧路町、弟子屈町、鶴居村

 地域住民等の参画によって学校の教育活動を支援する仕組みをつくり、様々な学校支援活動を実施する。

▼地域医療を支える人づくりプロジェクト事業

▽指定先=釧路湖陵高

 将来における本道の地域医療を支える人材を育成するため、医学部への進学を目指す道立高校の生徒に対して、地域医療の現状や医師という職業への理解を深める機会を提供し、地域医療を担う使命感を育成するとともに、教育課程や指導方法の改善・充実を図ることにより、進路希望の実現に向けた効果的な学習支援に努め、本道の高校教育全体の活性化に資する。

▼高校における特別支援教育支援員配置事業

▽指定先=阿寒高

 高校における特別支援教育の充実を図るため、発達障がいを含む障がいのある教育上特別な支援を必要とする生徒が在籍する道立高校に特別支援教育支援員を配置する。

▼小規模総合学科等による地域と連携・協働した高校魅力化推進事業

▽指定先=標茶高

 小規模となった総合学科等が実施する高校の魅力化に向けた取組を支援し、これらの高校の教育環境の充実を図るとともに、その成果の普及を図ることにより、本道の高校教育全体の活性化に資する。

▼高校生ステップアップ・プログラム

▽指定先=弟子屈高

 道立高校におけるいじめや不登校、中途退学の未然防止、自殺の予防を図るため、予防的・開発的な視点に基づく生徒の人間関係を形成する力やコミュニケーション能力の育成を図る取組や、自殺予防教育プログラムを活用した取組を実践するとともに全道の高校への普及を図る。

▼道高校学校サポーター派遣事業

▽指定先=釧路湖陵高定時制、釧路工業高定時制

 学習の定着や学習意欲が十分でない生徒を支援する学校サポーターを、学業不振を理由とする中途退学者や不登校生徒等が多い道立高校を指定して派遣し、学力の向上に資する。

(道・道教委 2021-08-24付)

その他の記事( 道・道教委)

道教委・上磯高 ICT活用学びのDX クラウド上で学び共有 研究協議会 1・3年数学公開

ICTを活用した学びのDX事業・アプリ  【函館発】道教委と上磯高校(江尻巧校長)は23日、ICTを活用した学びのDX事業にかかる渡島・檜山管内研究協議会を開いた。1年生と3年生の数学の授業を公開。関数アプリを活用した2次関数にお...

(2021-08-26)  全て読む

上川管内2学区 高校配置計画検討協 南学区4~5学級調整 7年度以降 北学区0~1学級 

高校配置計画地域別検討会(旭川北・南)  【旭川発】道教委は7月下旬、上川管内2会場で第2回公立高校配置計画地域別検討協議会(上川南学区、上川北学区)を開いた。オンライン参加を含め、市町村教委や公・私立高校、小・中学校、PTA関係...

(2021-08-25)  全て読む

道教委・道高校長協会「教頭職」調査 6割が補佐専任職求め 一般職の教頭希望6・6%

表  道教委と道高校長協会(廣田定憲会長)は、教頭職に関するアンケート調査の結果をまとめた。教頭が期待する支援策として最も多かったのは「専任スタッフの配置」で63・4%。「主幹教諭の配置」「教員...

(2021-08-25)  全て読む

幼児教育施設の公開保育 9月以降 ICT活用 道教委 実施施設を募集

 道教委は、ICTを活用した公開保育の実施に向け、幼児教育施設の募集を開始した。コロナ禍による公開保育の機会を拡充する初の取組で、日常の保育活動の動画を撮影し、幼児教育相談員などが助言するも...

(2021-08-25)  全て読む

後志局が臨時高校・特別支援校長会議 危機感共有し取組を 休業措置回避に向け川端局長

後志教育局臨時校長会議  【小樽発】後志教育局は19日、臨時の管内高校長・特別支援学校長会議をオンラインで開催した。13日付で発出された新型コロナウイルス感染症対策にかかる3つの通知について、各校から挙がった質問な...

(2021-08-25)  全て読む

根室管内学校等の道教委指定事業 3年度は15事業予定 根室局 ICT活用DXに根室高

 【釧路発】根室教育局は、本年度の管内における道教委の研究指定校をまとめた。本年度新規事業の「ICTを活用した学びのDX事業」など15事業を予定している。文部科学省の指定事業はなかった。指定...

(2021-08-24)  全て読む

家庭教育サポート企業等制度 上川局 建設企業と協定 管内締結者数217者に

上川局家庭教育サポート企業等制度協定締結  【旭川発】上川教育局は、旭川市内の東成建設(株)と道家庭教育サポート企業等制度にかかる協定を締結した。8月上旬、河野秀平局長らが同社を訪問し、及川浩和代表取締役と協定を交わし、協力を誓い合...

(2021-08-24)  全て読む

いしかり局ちゃんねるで道教委・青山委員 子どもの特性 理解を 自己肯定感高める方法等指導

 石狩教育局は19日、局独自の遠隔講習「いしかり局ちゃんねる」の第3回目をオンラインで開いた。講師はキャリアアドバイザー等を務める道教委の青山夕香委員。保護者ら69人が参加し、子どもの自己肯...

(2021-08-24)  全て読む

道教委 高校道徳教育推進事業 全体計画等の改善図る 紋別高 12月に研究会開催

 【網走発】本年度、道教委の道高校道徳教育推進事業で道東圏域の推進校に指定された紋別高校(花松均校長)は、別葉の作成など全体計画や単元配列表の改善・充実を図るほか、AIによるアセスメント・ツ...

(2021-08-24)  全て読む

地学協働活動の講話など 道教委 26日みんなの教育委員会

 道教委は、26日午前9時30分からオンライン開催するみんなの教育委員会の実施内容を決定した。東京国立博物館の銭谷眞美館長が地学協働活動に関して講話。道CLASSプロジェクト研究指定校による...

(2021-08-23)  全て読む