道 初のヤングケアラー調査 家族を世話 中学生3.9% 各年代最多 「きょうだい」(道・道教委 2021-09-15付)
道は13日、ヤングケアラーに関する初の実態調査の結果を公表した。札幌市を除く道内公立中学2年生および高校2年生、学校を対象に調査した。世話をしている家族の有無については、中学生3・9%、全日制高校生3・0%、定時制高校生4・5%。世話をしている家族は、各年代とも「きょうだい」が最も多く、中学生72・6%、全日制高校生54・3%、定時制高校生50・0%だった。学校調査において、校内にヤングケアラーと思われる子が「いる」と回答したのは、中学校17・5%、全日制高校23・8%、定時制高校40・0%。学校の対応としては、中学校が「外部の支援につないだケースがある」、高校はいずれも「学校内で対応」が最も多かった。
調査は、7月29日から8月27日までの約1ヵ月間、札幌市立を除く道内の公立中および全日制・定時制高校691校、各校の2年生約5万人を対象に実施。561校、1万1231人から回答を得た。
生徒に対する調査では、ヤングケアラーの認知度について、「内容を知っている」と答えたのは、中学生9・6%、全日制高校生14・2%、定時制高校生12・9%。世話をしている家族が「いる」と答えたのは、中学生3・9%、全日制高校生3・0%、定時制高校生4・5%だった。
世話をしている家族では、「きょうだい」が最も多く、中学生72・6%、全日制高校生54・3%、定時制高校生50・0%。世話を始めた年代については、いずれも「小学生から」と回答した割合が最も高かった。世話の頻度は、「ほぼ毎日」と回答したのが、中学生57・3%、全日制高校生46・4%、定時制高校生37・5%となった。
世話の悩みについて相談した経験が「ない」と回答したのは、中学生81・5%、全日制高校生79・3%、定時制高校生37・5%。相談しない理由は、「誰かに相談するほどの悩みではない」が、いずれも7割を超えた。
一方、学校への調査では、校内にヤングケアラーと思われる子が「いる」と回答したのは、中学校17・5%、全日制高校23・8%、定時制高校40・0%だった。
ヤングケアラーを「把握している」と回答したのは、中学校30・1%、全日制高校36・4%、定時制高校40・0%。把握していない理由について、「家族内のことで問題が表に出にくく、実態の把握が難しい」が、中学校98・1%、全日制高校89・7%、定時制高校100%だった。
ヤングケアラーを把握した場合の対応では、「学校内で対応」が中学校38・5%、全日制高校64・1%、定時制高校50・0%。「外部の支援につないだケースがある」が、中学校52・3%、全日制高校23・1%、定時制高校40・0%だった。
(道・道教委 2021-09-15付)
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