提案型から行動型へ 10月地域活性化案発表会 実際にカフェ企画・運営
(学校 2021-10-04付)

浦幌中・地域活性化案発表会
中学生らが町内でカフェを運営した

 【帯広発】浦幌町立浦幌中学校(濱田和光校長)は、本年度の総合的な学習の時間で行う10月の地域活性化案発表会に向けて、これまでのアイデア提案型の活性化案発表に加え、実際に企画・実施するプロジェクト実行型の学習に取り組んでいる。夏休み期間中には中学生有志が町内でカフェイベントを企画・運営。地域住民に菓子などを販売し、「たくさんの人が来てくれ、完売することができ、とても楽しかった」と感想を述べた。

 浦幌中では平成19年度から総合的な学習の時間で、生徒がまちづくりのアイデアを考え発表する地域活性化案発表会を、小中一貫9年間かけて行うふるさと学習「うらほろスタイル教育」の集大成として実施。これまで生徒たちからのまちづくりへの提案は、行政、町内企業、町民有志らが内容を再検討し、実現に至ったものも多い。

 本年度からは、これまでの課題探究型でアイデア提案を行うスタイルから、子どもたちの特技や好きなこと、興味のある分野を町内で実践する行動型地域活性化プロジェクト発表会のスタイルに移行する。

 ねらいとして、生徒一人ひとりが、将来、予測困難と言われる社会を自分らしく生き抜いていくために、①自分について深く分析し、自分らしさを生かした計画を企画・立案・実行することができる②「ふるさと学習」9年間の集大成として、浦幌のために自分が貢献しようとする気持ちを醸成し、探究することができる③多様な人とのかかわりを大切にし、協働的に学習を進めることができる―の3点を掲げている。

 地域活性化活動は「自分らしさが浦幌に活きる」を共通テーマに設定。3年生が7グループに分かれ、新型コロナウイルスの感染症をみながら、10月の実施を予定している。

 授業内での活動実践に先立って、一部の生徒は地域で活動する中高生の自主団体「浦幌部(中学生版)」に企画をもち込み、夏休み期間中にカフェイベントを立ち上げた。8月11日に、町内に新規開業したゲストハウス「ハハハホステル」を会場に、ホットケーキやクッキーなどの製造した菓子を接客・販売する販売会を行った。保護者や高校生、近隣診療所の職員など100人ほどが訪れ、準備した商品300個ほどの商品が完売した。

 参加した中学生の一人は「値段設定や宣伝方法など、次回に向けて改善していきたい」と述べ、活動実践への意欲の高まりがみられた。

 また、地域からも「中学生の子たちがまちの活気を生むのに一役買ってくれるのはうれしい」と感想が挙がるなど好評を得た。

 第3学年担任の阿部芳樹教諭は「プロジェクトの企画・運営を通して、生徒たちと一緒に悩み、考え、成長していきたい」と話している。

(学校 2021-10-04付)

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