檜山校長会 教育研究今金大会 魅力ある学校づくりを 檜山局・近藤局長が講話(関係団体 2021-10-06付)
開会式・講話は江差小学校からオンライン配信した
【函館発】檜山校長会(角田昌宏会長)は1日、教育研究今金大会をオンライン開催した。会員約30人がリモートで参加。大会主題「ふるさと檜山に誇りをもち、自己実現に向けて未来を切り拓く児童生徒の育成」のもと、檜山教育局の近藤史郎局長が「少子化時代の対応」と題して講話し、小規模校の利点を生かした独自性のある取組事例を紹介。分科会および全道提言、学校別分科会などは書面で交流した。
研究は第12次3ヵ年計画の2年目。道の緊急事態宣言が大会前日まで延長されたことに伴い、江差町立江差小学校からのオンライン配信と誌上交流を組み合わせて行った。
開会に当たり、角田会長があいさつ。
学習指導要領の全面実施やGIGAスクール構想など、学校現場が新たな教育課題に直面している状況について、「校長のリーダーシップや経営マネジメント力の向上が求められている」と強調。「会員一人ひとりが明確な課題意識をもち、真摯に研修することが大切。時代の変化に対応するため、各町校長会および各校の取組交流から、校長としての職能向上を図る研修を進めたい」と呼びかけた。
続いて、檜山教育局の近藤局長が「少子化時代の対応」と題して講話。日本が少子化対策を始めたきっかけとして、平成元年に発生した「出生率1・57ショック」を提示。社会学者の山田昌弘氏による少子化の原因分析を示しながら、「欧米では成人になると、一人暮らしを始める」「結婚は経済的に楽になるまでの手段」といった欧米の慣習と、正反対な状況にある日本の慣習を解説した。
少子化に伴う教育行政の変遷として、平成12年の中央教育審議会による報告を説明。少子化が教育に及ぼす影響について、「子どもが切磋琢磨する機会の減少」「社会性を身に付けるきっかけとなる友情・忍耐などの経験減少」「親の過干渉によって、子どもの自立が得られにくくなる」などを挙げた。
一方で、小規模校における利点として、教師が学年間を行き交う間に子どもが相互に学び合う姿勢を育むことができることなどを提示。切磋琢磨する環境の構築として、小中一貫教育の導入やICTによる他校との交流活動、近隣住民との交流などを挙げた。
全国の工夫した事例として、子どもの読書活動推進に向け、本を紹介するビブリオトーク交流会や地域住民との交流などの取組を紹介。
道内では、占冠村の事例を挙げ、人口の12%を外国人が占めていることを背景に、英語教育および国際理解教育に向けた取組を推進。全学年への英語教育の位置付けや、アメリカからの短期留学生の交流などの工夫した取組を示した上で、「各校の取組として参考となる部分が多くある。小規模校にも大きな可能性があり、魅力ある学校づくりに向けて取組を推進してもらえれば」と期待を寄せた。
分科会および全道提言、全体会、学校別部会は書面開催とした。
(関係団体 2021-10-06付)
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