旭川第三小授業動画配信 説明文の構成考える 道国語教育研究上川・旭川大会(関係団体 2021-10-07付)
表の作成場面でロイロノートを活用する中村教諭
旭川第三小は、あす8日の道国語教育研究大会上川・旭川大会がオンライン開催となったため、予定していた公開授業を動画配信サイトによる公開とし、Zoomで研究協議を行う。
本時を中心に、単元全体を約30分間にまとめた動画を配信。公開するのは3年2組と4年1組の2授業で、いずれもロイロノートを活用して説明文を扱う授業となっている。
3年2組(児童数21人)では、中村大地教諭が単元「へんしん!すがたをかえる食べ物を紹介しよう」を指導。教材「すがたをかえる大豆」の段落構成から筆者の説明の仕方をとらえた上で、自分が伝えたい食べ物を紹介する図鑑を作成する単元計画となっている。
15時間扱いの4時間目では、「中」に当たる内容を整理して表にまとめることで、段落構成や接続語に着目して説明の工夫や良さをみつける授業を展開した。
表を作成する活動場面でロイロノートを活用し、表の枠と教材文が書かれたカードを配信。児童は、大豆が姿を変える「きなこ」「豆腐」などの事例に対し、「工夫」が説明されている文章カードを選んで表を埋めていった。
ペア交流、全体交流で考えを共有したあと、各段落が接続語・工夫・食品名の順に書かれた共通の構成となっていることを確認。そのあと、事例を示す段落の順序に着目させ、筆者がこの順番で段落を並べた理由をノートに記述させた。
ノートを写真で撮影し、ロイロノートの機能で全員で共有。「最初に“一番分かりやすいのは”と接続語が書いてあるから、先に分かりやすい“煮豆”を出している」などの考えを引き出し、分かりやすい事例から紹介している工夫に気付かせた。
表の作成を振り返って児童から「操作が簡単だった」との声が上がるなど、ロイロノートの活用によって単元のねらいにより迫った授業となった。
4年1組(児童数34人)では、細貝充弘教諭が単元「和!いいな!伝統工芸」を指導した。教材「世界にほこる和紙」で筆者の説明の仕方をとらえたり要約したりした上で、伝統工芸について調べたことをリーフレットにまとめる単元計画。16時間扱いの6時間目では、「終わり」に当たる段落を要約し、全体を振り返って文章構成図を作成する学習を展開した。
ロイロノートに配布された本文から中心となる語・文を探して個人で線を引き、選んだ場所や理由をペアや全体で交流。「前段落で書かれていたことが繰り返されているから」「筆者の思いが表れているから」などの意見を引き出した上で、原稿用紙に要約させた。
原稿用紙を端末で撮影し、ロイロノートで共有。できた児童から発表し、教師のアドバイスをもとに修正して表現の質を上げた。
続いて、各段落の関係性を振り返る文章構成図を学習。3つの文章構成図が書かれた画像を配信し、ふさわしいものを画面上に書き込みながら考えさせた。
ペア交流のあと、児童だけで行った5分間討議では、「“中”に当たる場面の前半と後半には順序性があるのか、並列なのか」の視点に分かれて議論が白熱。最後は細貝教諭が次時につながるポイントを示しながらふさわしい構成図を伝えた。
アンケートフォームを使った振り返りでは、「リーフレット作成に向けてしっかりと調べたい」「全文要約もうまく書けるよう頑張りたい」と、今後の学習に向けて意欲的な感想が寄せられた。
この記事の他の写真
手書きの原稿用紙を撮影し、全体共有する児童
(関係団体 2021-10-07付)
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