全国・全道造形教育研究大会札幌大会 「もっと」を生む活動へ 280人参加 オンラインで研鑚(関係団体 2021-10-11付)
札幌を基地局に、全国に配信した
第73回全国造形教育研究大会北海道大会および第70回全道造形教育研究大会札幌大会が2日、ホテルライフォート札幌を基地局にオンラインで開催された。大会テーマ「“わたし”を創る~今を生きる、共に生きる造形教育」のもと、全国の造形教育関係者280人が参加。幼稚園、小・中学校、高校における研究発表や提言発表を通して、子どもたちの「もっと」という思いを生み出す造形活動の在り方を協議した。
全国造形教育連盟、北海道造形教育連盟、札幌市造形教育連盟の共催。研究主題は「この子が 感じる=考える=表す造形活動~造形的な見方・考え方を豊かにする学びを通して」。子どもが主体的に造形活動に取り組むことができるよう、「もっと」という思いが子どもに生まれる題材を、①教材化②活動構成③振り返り④学習評価の工夫―の4つの視点で設定した。
はじめに、大会長を務める道造形教育連盟の森長弘美会長があいさつ。前年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、道連盟として初めて全道大会中止を余儀なくされるなど、「様々な面で不自由さを感じる一年だった」と振り返った。本年度も夏季休業の延長や分散登校、オンラインを併用したハイブリッド授業など、教職員や子どもたちへの負担が増大している状況に懸念を示した。
新しい生活様式のもとでの学校生活が今後も続いていくことにふれ、「描くこと、つくることを通して、心の内、思いを表現することを促すきっかけになるのでは」とし、造形活動が、「あらためて自分を見つめ、未来につながる時間になる」と期待した。
全国造形教育連盟の大野正人委員長のあいさつに続き、4分科会で研究協議。札幌市内の幼稚園、小・中学校、高校教諭8人が研究発表したほか、道内外の教諭8人が提言発表した。
このあと、文部科学省初等中等教育局教育課程課の小林恭代教科調査官、平田朝一教科調査官が講演。小林教科調査官が主に小学校「図画工作」について、平田教科調査官が主に中学校「美術」について、研究発表・提言発表に関する講評を交えながら、新学習指導要領に関して説明した。
最後に、大会副事務局長を務める札幌市立福住小学校の東尚典校長が大会宣言。「目の前にいる“この子”一人ひとりに目を向け、どの子にも生活や社会の中の形や色などと豊かにかかわる資質や能力を育み、造形的な見方・考え方を更新できるようにするための授業や保育の在り方、教師のかかわりについて、全国の皆さんと考えたい」と述べ、造形教育の一層の充実を目指し、研究・実践に努めることを誓った。
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4分科会で研究協議に臨んだ
(関係団体 2021-10-11付)
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