【解説】４府省データ連携開始へ

（解説 2021-12-02付）

　国において、教育を含む各分野のデジタル化が加速している。

　各省庁の動向をみると、デジタル庁は本年度補正予算案で準公共分野（健康・医療・介護、防災、教育など）デジタル化推進事業に６１億９０００万円を計上。子どもを含む各分野におけるデジタル化に着手する。

　文部科学省は、データ駆動型教育に転換する基盤を整備するため、教育データの公開・管理などを一元的に行う仮称・公教育データ・プラットフォームの構築を計画。令和４年度に試行版、５年度に正式版を公開する予定となっている。

　内閣府では、貧困状態の子どもを支援する教育・福祉等のデータベース構築に向けて検討。有識者等で構成する研究会で調査研究を行っており、本年度末までにひな形を作成する予定となっている。

　厚生労働省では、ことし４月から児童相談所で要保護児童に関する情報共有システムを開始。９月から全国規模で要保護児童が行方不明となった場合や転居した場合に迅速・的確に情報共有を行い、リスクの共有を図っている。

　１１月２６日には、デジタル庁・内閣府・文科省・厚労省の副大臣で構成するこどもに関する情報・データ連携副大臣プロジェクトチームの初会合を開催し、支援が必要な子どもや家庭に届くプッシュ型支援へとつなげるための情報の連携の在り方について検討を開始した。

　市町村や支援機関等が有する個々の子どもに関する情報・データを活用した実態の把握と、能動的なプッシュ型、アウトリーチ型、ワンストップの支援の実現を図ることがねらい。

　先行的に取り組む自治体の状況把握・実証の在り方や、AIでこどもに関する政策・予算・統計を可視化するデータ利活用を検討する。

(解説 2021-12-02付)