【解説】デジタル部活の現状・課題

（解説 2022-01-20付）

　経済産業省の設置するデジタル関連部活支援の在り方に関する検討会は、デジタル関連部活実態アンケート調査結果をまとめた。情報研究部、プログラミング部、ロボット部、e―sports部などデジタル関連の部活動や同好会等の入部率は８％、兼部を含め１０％となった。　　

　調査対象は、中高生、高等専門学校生４６１１人、学校（教員）１２０校。調査時点は３年１１月９～３０日。

　生徒調査をみると、活動内容は「プログラミング」が７１％と最も多く、ロボット、情報研究、デジタルアート、e―sportsと続く。学校にデジタル関連部活がないと回答した生徒の２９％が「興味・関心があるので参加したい」と回答している。モチベーションの維持・向上に向けては「身に付けたスキルの受験や就職への接続」が５２％と最も高い。

　学校（教員）対象の調査結果では、デジタル関連部活設置の課題として「顧問・指導者の確保」が７６％、「教職員の負担」が６７％、「予算が確保できない」が３７％など。

　デジタル関連部活動の意義を感じている教員の割合は９５％で、「生徒の興味・関心に寄り添った活動、居場所となっている」「生徒のデジタルスキル向上につながっている」「より高度な内容に挑戦したい生徒の受け皿となっている」が多く挙がった。活動上の課題は「指導体制が十分でない」「教員の業務負荷が高い」などが多い。

　総合選抜型などの大学入試において、デジタル関連の活動や資格が評価されるケースがあることを知っている高校教員の割合は７９％で、このうち実際に活用した割合は３１％だった。

　検討会は今後、調査結果を踏まえ、デジタル関連活動と支援企業が登録するマッチングサイト開設など、支援の具体を検討する。

(解説 2022-01-20付)