【解説】公立学校施設の木材利用状況
(解説 2022-01-21付)

 文部科学省は18日、2年度の公立学校施設における木材の利用状況についての調査結果を公表した。

 対象は、全国の公立学校施設(幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高校、中等教育学校、特別支援学校)。

 2年度に整備された学校施設(新築および改修)では3万9572立方㍍の木材を使用しており、このうち36・0%(1万4240立方㍍)が木造施設。64・0%(2万5332立方㍍)が非木造施設の内装木質化等で使用した。

 新築の学校施設805棟のうち、木材を使用しているのは595棟で73・9%。うち木造施設は154棟で19・1%。非木造は651棟で80・9%。非木造のうち、内装を木質化しているのは441棟、54・8%となっている。

 新築の学校施設を校種別にみると、幼稚園は37棟で木造が6棟、小学校は362棟で木造が71棟、中学校は201棟で木造が31棟、義務教育学校は39棟で木造が8棟、高校は106棟で木造が27棟、特別支援学校は60棟で木造が11棟。

 なお、2年5月1日現在の全公立学校施設(校種は前述と同様)36万8494棟のうち、木造施設は、3万2497棟で8・8%となっている。

 また、2年度に整備された学校施設のうち、木造施設の国産材使用量は1万364立方㍍で72・8%。非木造施設の国産材使用量は1万3078立方㍍で51・6%。合計では59・2%が国産材を利用している。

 文科省では、柔らかで温かみのある学習環境や地場産業の活性化、地球環境の保全などの観点から、公立学校施設における木材利用の促進を求めており、引き続き木造校舎の整備や内装の木質化に対する国庫補助を実施。また、4年度からは学校施設の内装木質化を標準化する考えだ。

(解説 2022-01-21付)

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