文科省 3年度教育者表彰 吉田氏、三浦氏、廣田氏
(国 2022-02-02付)

 文部科学省の3年度文部科学大臣表彰(教育者表彰)では、本道から道小学校長会の吉田信興会長、道中学校長会の三浦利章会長、道高校長協会の廣田定憲会長の3人が受賞した。

 文科省は、幼稚園、小学校、中学校、高校、特別支援学校の校長・園長を対象に、学校教育の振興に特に顕著な功績のあった教育者の功労をたたえ、昭和34年から表彰を実施している。

 本年度は全国で156人が受賞。表彰式は昨年12月に東京都内で執り行われており、池田佳隆副大臣から表彰状と記念品が贈られた。

 本道受賞者の功績概要はつぎのとおり。=敬称略=

▼吉田信興(札幌市立旭小校長)

・主な役職歴=全国連合小学校長会常任理事、道小学校長会会長

 昭和60年以来、本道の小学校教育に携わり、生活科の導入期にカリキュラム構成の在り方や児童の活動の評価と具体的な支援の方法等を研究し、札幌市の教育課程編成の手引の執筆や全道研究大会での研究提言等で生活科の普及発展に尽力した。

 また、札幌市学校保健会事務局に所属し、医師や薬剤師ら学校保健関係者とともに札幌市の児童生徒の健康増進のため、研究大会や研修会の開催、広報啓発活動に努めてきた。

 管理職としては、知徳体のバランスの良い育みを経営の重点に据え、中でも睡眠を核に生活習慣の改善に向け、子どもと保護者への啓発に努めている。

 平成30年度から北海道小学校長会の会計理事、事務局長等の要職に就き、本年度は全国連合小学校長会の常任理事および北海道小学校長会会長として、全国および本道の教育振興に大きく寄与している。

▼三浦利章(千歳市立千歳中校長)

・主な役職歴=全日本中学校長会副会長、道中学校長会会長

 昭和62年以来、本道の中学校教育および教育行政に携わり、専門である技術科以外でも特別支援教育について研究発表を行うなど、幅広い分野で活動の場を広げてきた。

 また、教育局で指導主事および義務教育指導班主査として勤務し、各地域の学力向上、体力向上および生徒指導等の指導助言において大きな成果を上げ、本道教育の充実・発展に尽力してきた。

 管理職としては、多彩なマネジメント能力を発揮し、千歳市の学力向上検討委員会モデル校として授業改善、学習規律の徹底、学習習慣の確立に取り組み、生徒の自己管理能力を向上させながら学力向上を図っている。

 本年度は、全日本中学校長会副会長および道中学校長会会長として、全国および本道の教育振興に大きく寄与している。

▼廣田定憲(札幌南高校長)

・主な役職歴=全国高校長協会副会長、道高校長協会会長

 昭和59年以来、本道の高校教育に携わり、特に数学科教育において優れた指導力と実践力を発揮し、生徒の特性に応じた習熟度別展開授業や少人数指導の実践など、個に応じた指導方法の研究・普及に努めてきた。

 管理職としては、地域の期待に応える開かれた学校づくりや地域・学校の実情に応じた学校経営を展開し、道教委の総合的な探究の時間推進プロジェクトのモデル校として、生徒が主体となりICTを効果的に活用して探求基礎力を身に付け、探求実践力を高めるために、生徒自らが学習に意欲的に取り組む指導方法の研究を深めている。

 本年度は、道高校長協会会長として全道的な視野から、教育施策への積極的な提言や後進の育成に努めるとともに、全国高校長協会副会長として北海道と全国のパイプ役となり、連携を密に図りながら全国および本道の教育振興に大きく寄与している。

(国 2022-02-02付)

その他の記事( 国)

5年度 こども家庭庁設置へ いじめ相談体制整備など 所掌14事務規定 文科省と一体で対応

 こども家庭庁設置法案が8日に開かれた自民党の「こども・若者」輝く未来実現会議で示された。就学前の子どもの成長に関する基本政策の企画・立案など、所掌する14事務を規定。いじめ防止対策に向けて...

(2022-02-09)  全て読む

警察庁 新子供の性被害防止プラン 性暴力への厳正な処分を 刑事法整備など97施策示す

 警察庁は「子供の性被害防止プラン(児童の性的搾取等に係る対策の基本計画)2022」(仮称)案を公表した。今後5年間をめどに取り組むべき97の施策をまとめた。新規施策として、児童生徒に対して...

(2022-02-09)  全て読む

文科省 ウェブ調査システム 直接入力で業務省力化 3月から試行導入し負担軽減

 文部科学省は、3月から文科省ウェブ調査システムの試行導入を計画している。教育委員会を経由することなく学校が各種調査への回答を直接入力することで、メール送付やデータの集約業務を省力化。教育行...

(2022-02-04)  全て読む

開発局わが村は美しくコンクール 奥尻高など4校が優秀賞 奨励賞に当別高など7校

 道開発局は「わが村は美しく―北海道」運動第10回コンクールの表彰団体を決定した。学校関係では、奥尻高校と富良野市立樹海中学校、帯広農業高校、遠別農業高校の4校が優秀賞(開発局長賞)に選ばれ...

(2022-02-03)  全て読む

文科省 教員不足実態調査 5月時点 道内小・中44校63人不足 札幌市内小学校で全国平均超

表  文部科学省は、教員不足の実態調査結果をまとめた。昨年5月1日時点で1人以上の教員が不足した道内の小・中学校数は44校、不足人数は63人。教員が不足した小学校の割合は札幌市で0・52%と全国...

(2022-02-02)  全て読む

文科省 第6次学校図書整備計画策定 全学校で図書標準達成へ 5ヵ年で2400億円試算

1面表   文部科学省は、4年度から8年度までを対象期間とする第6次学校図書館図書整備等5か年計画を策定した。5年間で、全ての小・中学校等において学校図書館図書標準100%達成を目指すとともに、図書...

(2022-01-26)  全て読む

新任校長対象新研修の概要判明 4月から講習動画配信 文科省 全国6千人対象に

 文部科学省が来年度開始する予定の新任校長オンライン集合ハイブリット研修の概要が明らかになった。全国の新任校長約6000人を対象に、4・5月に講習動画を配信。委託先教育委員会でマネジメント能...

(2022-01-24)  全て読む

スポーツ庁 部活動地域移行 大会形式の在り方検討 4年度予算案に経費措置

 スポーツ庁は来年度、部活動の地域移行を見据え、学校単位に限らない大会の在り方に関する調査・実践研究の開始を計画している。4年度予算案に必要な経費を措置。このほか、幼児期からの運動習慣の形成...

(2022-01-19)  全て読む

教育公務員特例法等改正案 免許更新 7月廃止へ 近く閣議決定 新制度移行

 教育公務員特例法および教育職員免許法の一部を改正する法律案が14日、自民党文部科学部会で了承された。5年度から導入となる新しい研修制度の法規定を整備し、記録する研修の範囲、指導助言や情報提...

(2022-01-18)  全て読む

デジタル庁など4省庁 教育データ活用へ工程表 調査業務5年度から電子化へ

 デジタル庁・総務省・文部科学省・経済産業省は7日、教育データ利活用ロードマップを策定した。自治体・学校・家庭・民間教育機関を含めた将来の教育データの全体設計を記載。3~7年度の工程表もまと...

(2022-01-12)  全て読む