札幌市子どもアシストセンター相談　８７０人から２５７３件　ライン６４９件　子は友人関係最多

（札幌市 2022-04-05付）

　札幌市子どもの権利救済機関（＝子どもアシストセンター）は、昨年４月からことし２月末までの相談件数をまとめた。実人数８７０人から延べ２５７３件の相談が寄せられた。うち、ラインによる相談件数は、延べ６４９件。子どもからの相談は、友人関係に関する相談内容が最も多く、センターでは、引き続きセンターの認知度の向上に努めていく考え。

　子どもアシストセンターは平成２１年に設立。いじめや体罰などの権利侵害に悩んでいる子どもに対し、迅速かつ適切な救済を行うことを目的にメールや電話、面談で相談に応じている。

　対象は市内に居住する１８歳未満の子どもで、高校在学中であれば１９歳も受け付けている。また、子どもに関する相談であれば大人からの相談が可能としている。

　３０年度と令和元年度には、夏季・冬季の期間限定でラインによる相談事業を試行的に実施。有用性が確認できたことから、２年４月からライン相談も開始した。

　昨年４月からことし２月末までの相談件数は、実人数８７０人から延べ２５７３件。問題解決のためセンターが調整活動を行う調整件数は３１件だった。

　うち、ラインによる相談件数は延べ６４９件。内訳は中学生が３３９件で最も多く、高校生が２０８件、小学生が６９件、その他が３３件となった。

　ＬＩＮＥ（株）の個人情報管理に関する報道を受け、３年３月２６日から７月７日までライン相談を一時休止した影響等で、相談件数が減少。子どもからの相談は友人関係に関するものが一番多く、例年と同様の傾向となった。

　センターは「子どもが悩み苦しんでいるときにすぐに相談できるよう、引き続き子どもアシストセンターの認知度の向上に努めていきたい」としている。

(札幌市 2022-04-05付)