【解説】義務教育費国庫負担率引き上げを
(解説 2022-05-12付)

 文部科学省の調査によると、昨年5月1日時点における教師の不足数は2558人。産休・育休取得者数、特別支援学級数、病休者数の見込み数増加などがあり、教員不足の解消は喫緊の課題となっている。

 こうした中、日本大学の末冨芳教授や元教員によるグループ「#教員不足をなくそう緊急アクション」は9日、総理大臣や文部科学大臣あてに①教員免許の授与と採用の在り方②働き続けられる環境づくり③教員定数や国庫負担―を盛り込む緊急提言を提出。うち③では、基礎定数の改善や非正規教員の割合の上限設定のほか、義務教育費国庫負担額を3分の1から2分の1に戻すよう提言した。

 義務教育費国庫負担制度は自治体の財政力で教育水準に格差が生じないよう国と都道府県・政令市の負担割合を設定し、教職員給与費の全額を保証する制度。平成18年に国の負担割合が2分の1から3分の1へと引き下げられ、国が定める標準より少ない数の正規教員しか雇用できていない地域もある。

 末松信介文部科学大臣は10日の記者会見で、義務教育費国庫負担金の割合について「国と地方の役割分担や税源配分の在り方を考える重要な課題。非常に時間や検討を要し、政府全体として受け止めなくてはならないテーマ」とした。

 今後は、見通しを持って教員採用計画が作成できるよう小学校の少人数学級整備など定数改善を計画的に進めるとし「各教育委員会により一層計画的な正規教員の採用や人員配置を行ってもらうよう引き続き強く促していく」と述べた。

 教員採用選考試験の早期化・複線化の必要性にも言及し「民間企業が内定を出してから教員採用試験を行うことは時代に適合していない。教育界に良い人材が必要であれば急ぐべき」と述べた。

(解説 2022-05-12付)

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