渡島局 管内組織力強化会議 成果を教職員に伝えて 組織活性化へ実践発表、講話も
(道・道教委 2022-06-16付)

渡島管内組織力強化会
オンラインで協議を行った

 【函館発】道教委は14日、学力向上推進事業・渡島管内組織力強化会議をオンライン開催した。渡島教育局主管。管内の小・中学校長および義務教育学校長、高校長ら約120人が参加。函館市立深堀中学校の松田賢治校長による組織の活性化に関する実践発表や浦田慎一義務教育指導監の講話を通して、管理職の資質・能力向上を図った。

 会議は管内学力向上ロードマップで明確化した学力向上に向けた取組の方向性について共通理解を図ることや、管理職が校内の組織体制の在り方について理解を深めることが目的。

 ロードマップに基づく学力向上に向けた取組では、深見亘教育支援課長が管内の課題と改善に向けた方向性を提示。①組織的な教育活動の推進②授業改善③小・中学校における系統的な指導体制の確立―の重点事項3点に基づき説明した。

 ①では「社会に開かれた教育課程」の実現に向け、教育課程を中心に組織的かつ計画的に活動するよう促した。

 また、カリキュラム・マネジメントや教育課程の評価改善充実について「全教職員が理解することが重要」と強調。管理職による効果的な指揮の取り方として「年度の途中で成果や効果を確認しながら進めてほしい。結果が成果につながっていることを教職員に知らせることでモチベーションアップにつながる」と呼びかけた。

 実践発表では、深堀中の松田校長が「学力向上に向けた組織体制と検証改善サイクルの確立」と題して解説。

 自校で取り組んでいる組織的な学校運営として「経営方針の浸透(見える化)」「学校組織の活性化」「組織的な学力向上策」「地域のリソース活用」の4点を提示した。

 「学校組織の活性化」では、3つのプロジェクトチームを立ち上げて行った、ICTを駆使した業務改善や働き方改革、総合的な学習の時間の再構築など教職員一人ひとりが役割を担い、学校運営に携わっている事例を紹介。経営参画意識醸成につなげている取組などを発表した。

 講話に移り、浦田義務教育指導監が「管理職のリーダーシップによる校内の組織体制の在り方」と題して解説。「それぞれの学校で目指すべき方向性を一定のベクトルにそろえていくことに意味がある」と呼びかけた。

 「モチベーションの向上」「コミュニケーションの活性化」「生産性のある仕事ができる」といった健全な職場環境に向け「心理的安全性」について解説した。

 「コミュニケーションが活発で心理的安全性が高くても、目標設定が低いと、単に仲の良い集団となってしまう。一方で、心理的安全性が低いと、保身に徹する。目標設定が高すぎると、罰などによって不安を抱く」などと説明した。

 演習協議では、浦田義務教育指導監の講話をもとに、参加者がブレイクアウトルームに分かれて自校の学力向上等に向けた組織体制と検証改善サイクルの確立について話し合った。

(道・道教委 2022-06-16付)

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